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シード返り咲きへいよいよ正念場 小田孔明は19位発進で「最後まであがきますよ」

かつての賞金王が苦戦している。小田孔明、これからのことを語る。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2024年9月27日 09時00分

<バンテリン東海クラシック 初日◇26日◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知県)◇7300ヤード・パー71>

元賞金王の小田孔明が5バーディを奪い、2アンダーの19位タイとまずますのスタートを切った。

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かつては飛ばし屋として鳴らしたが、今では若手の飛距離に圧倒される立場。「自分がツアーに出始めたころのベテランの選手の気持ちが分かった」と苦笑いしつつも、ベテランの技術でシード復帰を狙う。

15年連続の賞金シードが途切れた今季の小田は生涯獲得賞金25位以内の資格で参戦中。この資格は一度しか使えないため、背水の陣で臨むシーズンでもある。そんななか先週の「パナソニックオープン」では初日に「66」(14位タイ)と今季最高のスタートを切ったものの「前の週から続いていた咳が止まらなかった」と2日目に棄権。現在の賞金ランキングは104位と残りの試合数を考えれば、いよいよ追い込まれてきた。

「シードを取れなければ、今年はQTに行くつもりだけど、とにかく最後まであがきますよ」。初日はそんな思いが伝わったのか、前半からバーディを量産。終盤の7番パー4で15メートルを沈めた時点では4アンダーまでスコアを伸ばした。上がり2ホールは痛恨の連続ボギーとしたものの「8番パー3は左に外して逆目のラフ、9番はティーショットが左のラフ。厳しいところに行ったらボギーで上がれるように、ダブルボギーにはしないようにやっているので」と後悔はなかった。スコアが出るようになったのは「とにかく無です」とバーディにもボギーにも一喜一憂しないように心掛け始めてから。「考えてみれば、強かったころは淡々とやっていたなと思う」。咳もかなり治まってきており、今週はこの初日のスコアをきっちり結果につなげたいところだ。

初めてシード選手として臨んだ2008年はドライビングディスタンス2位、賞金王に輝いた14年は9位と同部門トップ10の常連だったが、今季は274.86ヤードの93位まで落ち込んでいる。「今の若手は飛距離が別世界。30ヤードも、50ヤードも置いていかれたら、そりゃ厳しいですよ。『同じところからやらせてくれれば…』なんて、自分が若いころにベテランの選手が言っていたことを思い出します(笑)」。飛距離の差は如何ともし難いが、PW以下でグリーンを狙えるホールでは確実にバーディチャンスを作り続けた。

「体にもいろいろガタが来ているし、出場権が取れても来季フル参戦するかはちょっと分からないですね。まあボチボチやっていきますよ」。50歳まであと4年。静かにシニア入りを待っているつもりはないはずだ。(文・田中宏治)

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