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「パーか、ダブルボギーか」 連覇を遂げた谷原秀人が“恐怖のグリーン”で見せた覚悟

「パーか、ダブルボギーか」 連覇を遂げた谷原秀人が“恐怖のグリーン”で見せた覚悟

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年12月4日 18時51分

まさに有終の美 44歳・谷原秀人が今季を華麗に締めくくった
まさに有終の美 44歳・谷原秀人が今季を華麗に締めくくった (撮影:米山聡明)
ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日◇4日◇東京よみうりCC(東京都)◇7023ヤード・パー70>

44歳・谷原秀人が腹をくくった。18番パー3のグリーンは奥からの強烈な傾斜が名物。カップの上から打つと入らなければ軽く3メートルはオーバーするため、“恐怖のグリーン”とさえ呼ばれる。その名物グリーンで奥から2メートルのパーパットを沈めた谷原は、大きなガッツポーズを見せた。外していれば結果的に4人のプレーオフにもつれていたとあって、運命を決める大事なウイニングパットだった。

運命のパーパットを沈めてこのガッツポーズ【写真】

首位と4打差の5位から出た谷原は、「前半伸ばせればチャンスはある」と、2番パー3で10メートルを沈めると、8番、9番もそれぞれ4メートルを沈めて狙い通りの展開に。後半に入っても14番パー4で1メートルを沈め、「(バーディは)マスト」と位置づけた17番パー5でも2オンに成功。10メートルの距離を2パットで沈めてしっかりと伸ばし、ここで単独首位に躍り出た。

名物18番パー3は、1打目をカップの上に行かせないことがボギーを叩かないセオリー。谷原は狙い通りグリーン手前に置いたが、不運にもボールはディボット跡に。「クリーンに打とう」とした2打目は少し強く、カップを2メートルほどオーバーした。

「やっちゃった…」。谷原は動揺した。残すは、1メートル以上左に曲がりそうな難しいライン。「あれは距離感を合わせると入らない。外すと大勢のプレーオフがイメージできた」。タッチを合わせてもボギーで収まる保証はない。「パーパットを入れること。それ一本に絞りました」。ボールから30センチ先のところにあった芝かすを目印にして、そこに打ち出すことに集中。「パーかダブルボギーか」。外れれば5〜6メートルはオーバーするであろう覚悟のパーパットは、カップに沈んだ。

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