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日本一の飛ばし屋・幡地隆寛は覚醒間近 “弱点”を変えたベテランのアドバイス

日本一の飛ばし屋・幡地隆寛は覚醒間近 “弱点”を変えたベテランのアドバイス

配信日時:2021年11月15日 17時21分

飛距離×方向性のバランスが賞金シードを生んだ
飛距離×方向性のバランスが賞金シードを生んだ (撮影:上山敬太)
三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日◇14日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>

今季のドライビングディスタンス313.42ヤードで部門1位。2019年は2位ながら315.3ヤードと日本人歴代最高の数字を残した幡地隆寛。「日本人には負けたことがない」と自他ともに認める、日本一の飛ばし屋だ。「三井住友VISA太平洋マスターズ」では、最後まで優勝争いに絡み、キャリアハイの4位タイに入った。その潜在能力の高さは誰もが認めるところだが、才能開花が近そうだ。

この体!やっぱり飛ぶぞ幡地隆寛【写真】

最終日、首位の谷原秀人を2打差で追った幡地。強風の難コンディションの中、1番、2番で連続バーディといい滑り出しを見せたが、「ティショットのちょっとしたミスからボギーが重なっちゃって…」と4番から4つのボギーで後退。それでも後半は粘りを見せて、16番パー4でバーディを奪うと2打差に詰め寄る。17番パー3は不運もあって砂地からのアプローチを寄せられずにボギーで万事休す。18番パー5は、2打目を池に入れながら、ウォーターショットでギャラリーを沸かせ、バーディ締めと存在感を見せた。

自身初の最終日最終組でのプレーだったが、雰囲気に呑まれることなく、最後まで優勝戦線に食らいついていた。「前半のミスが何なのかを探したい。最後のほうはいい感じに戻ってきたんですけど、運が足りなかったというか、ほんのちょっとの差で違うゴルフができたと思う。そこがちょっと悔しかったですね」。予選ラウンドは首位タイを守り、3日目を終えても2位タイと4日間ひと桁順位は初めての経験。「今週に限っていえば本当にいいパッティングができましたし、(広いとはいえない)このコースでずっと上位でやれたのはショットの精度が上がってきている」と手ごたえもある。

今年6月、精度向上のためスイング改造に取り組んだ。得意クラブであり、スイングの指標となるのがドライバー。188センチの長身の影響もあってもともと入射角1度程度のダウンブローだったものを、1度程度アッパーへと変更した。ほとんどレベルブローといえる。アッパー軌道で振るために、「シャローイングのような感じです」。ダウンスイングで少しクラブを寝かせる動きを入れて、そのぶん体の回転量も増やしている。また、アッパーで振りやすくするために道具も変更。タイトリスト『TSi4』とヘッド体積430程度の小ぶりなヘッドから、『TSi2』とヘッド体積460の直進安定性の高いモノにして、ロフト角10度から8度に立て、シャフトも0.25インチ伸ばした。「ドライバーがいいイメージで振れると他のクラブのイメージもよくなる」とショットの安定感が増したことで、初の賞金シード権を手にすることができた。

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