「カシオワールドオープン」の初日を終えて、単独首位にはベテランの宮本勝昌、1打差には今季初優勝を挙げた堀川未来夢らが続いた。その中で、2017年「関西オープン」以来となる2位タイの好スタートを切ったのが33歳の小林伸太郎だ。
夕焼けに はためくピンと 西分海【写真】
2007年の「日本アマ」を制すると、09年にプロ転向。その後は中々活躍の場を得られずにいたが、14年にQTで上位に入って出場権をつかむと15年に初シードを獲得した。16年初戦の「SMBCシンガポールオープン」で日本人選手最上位の4位に入り存在感を見せつけたが、翌年にはシードを手放した。
「シードを落として、離れていく人が多いと思っていた」。“シード陥落”という言葉は重くのしかかったが、同時に大きな転機となる。SMBC-での小林の活躍を見て親交を深めた知人から、シード落ち後にスポンサードの申し出があった。「個人ですし、ロゴも入っていない。でも“応援する”と言って頂いて本当に嬉しかった」。周囲の激励を励みにし、プレースタイルもガラリと変えた。
もともと低弾道で操作性を重視する打ち方から、弾道を高くして飛距離を伸ばすよう、クラブも大幅にチェンジした。「ドライバーのヘッドも大きくして、シャフトも柔らかくしたり。まだ、いろいろ挑戦中です」と笑って見せたが、この2年間で飛距離は15ヤードほど伸びたという。
