18番パー5(525ヤード)、ノリスがドライバーで317ヤードのビッグドライブを見せる中、金谷は3番ウッドでフェアウェイを捉え、ピンまで残り220ヤード。5番アイアンで振り抜いた池越えの2打目は、低い弾道で観客からは一瞬、落胆の声が上がる。しかし、ミスショットだったと自身で振り返ったこの1打は、2段グリーンの下に着弾して上の段まで駆け上がった。「ハーフトップしたように見えたけど、だからあそこまで上がったと思う。勝つ人は、自然が後押ししてくれるもの。それも技術のうち」(青木)。観客からの悲鳴は大歓声に変わり、見ていたノリスも思わず笑いながら拍手を贈った。
残ったイーグルパットは7m。2パットのバーディでも勝利の可能性は残されていたが、「入れることだけを考えて強めに打った」(金谷)と打ち切りカップイン。何度も拳を握りしめ、圧巻の終幕となった。
「プロゴルファーに、何人こういうゴルフができる人がいるのかな。絵になるというか、派手さのある選手が勝ってくれると刺激がある。チャンスを作るのは自分。これからが楽しみ」(青木)と、可能性に満ちた新鋭に期待を寄せた。
