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悲鳴が歓声に変わった“ミスショット” 金谷拓実の勝利を引き寄せた1打

悲鳴が歓声に変わった“ミスショット” 金谷拓実の勝利を引き寄せた1打

配信日時:2019年11月18日 07時09分

膠着状態のまま迎えた17番パー3。2人は1オンに失敗し、ノリスは右手前バンカー、金谷は左サイドのラフに入った。プレーオフの可能性がちらつく中、先に打ったノリスのバンカーショットはグリーンに乗らず、手前のラフに落ちた。「プロとして金谷に負けたくないという気持ち、17番のボギーはその現れだと思う」(青木)と、ノリスはここで2オン2パットのボギーで後退。金谷はアプローチを約1.5mに寄せてパーセーブ。ここでトータル11アンダーでトップに並んだ。

18番パー5(525ヤード)、ノリスがドライバーで317ヤードのビッグドライブを見せる中、金谷は3番ウッドでフェアウェイを捉え、ピンまで残り220ヤード。5番アイアンで振り抜いた池越えの2打目は、低い弾道で観客からは一瞬、落胆の声が上がる。しかし、ミスショットだったと自身で振り返ったこの1打は、2段グリーンの下に着弾して上の段まで駆け上がった。「ハーフトップしたように見えたけど、だからあそこまで上がったと思う。勝つ人は、自然が後押ししてくれるもの。それも技術のうち」(青木)。観客からの悲鳴は大歓声に変わり、見ていたノリスも思わず笑いながら拍手を贈った。

残ったイーグルパットは7m。2パットのバーディでも勝利の可能性は残されていたが、「入れることだけを考えて強めに打った」(金谷)と打ち切りカップイン。何度も拳を握りしめ、圧巻の終幕となった。

「プロゴルファーに、何人こういうゴルフができる人がいるのかな。絵になるというか、派手さのある選手が勝ってくれると刺激がある。チャンスを作るのは自分。これからが楽しみ」(青木)と、可能性に満ちた新鋭に期待を寄せた。

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