「僕じゃなかったら、もっと勝てたんじゃないかと思います。英樹は義理堅いというか、義理人情に厚い男で、こんな僕を6年間も使ってくれて感謝しかなくて、逆だったら2年くらいでクビにしているんじゃないかな(笑)。成長させてくれることしかなくて、もっと僕も力になれたんじゃないかと思います」と冗談まじりに話す中に、2人の6年間の信頼感や苦悩が詰まっていた。
進藤キャディは今後、スポットで松山のバッグを担ぐことはあるというが、「それ以外は考えます。いろいろ、日本で何かしたいことをゆっくりと考えます」と、松山の来季スケジュール決定までは、バッグを置くことになる。“松山のエースキャディ”という肩書きを背負ってきた1人の名キャディのキャリアが転機を迎えている。(文・高桑均)