<インターナショナルシリーズ・ジャパン 最終日◇5日◇カレドニアンGC(千葉県)◇7126ヤード・パー71>
すでにトータル14アンダーでホールアウトしていたパビッド・タンカモルプラサート(タイ)に、1打ビハインドのトータル13アンダーで迎えた最終18番パー5。木下稜介は2.5メートルのバーディパットを決めると、全身の力が抜けたかのようにヒザから崩れ落ち、まるで外したかのような表情を浮かべながら、天を仰いだ。
「ミスパットで、浅く打ってしまったから外れたと思ったら、縁から返ってきた」。首位に並んだ喜びよりも、安ど感の気持ちが勝ったシーンだ。15メートルを残したイーグルパットから、しっくりこないパットが続いた。「あれが悪かった。オーバーするように打ったのに、ショートしちゃって」。ただ、優勝の可能性をつなぐ大きなプレーにもなった。
後続のトラビス・スマイス(オーストラリア)が18番でイーグルパットを決め、トータル15アンダーにしたことは、プレーオフに備えて練習場にいた時に聞いた。アジアンツアーでも一緒にプレーしたことがある選手。「飛ぶし、ピンポジション的にもイーグルが出てもおかしくないと思っていた」。素直に負けを認める。
ただ、3月にニュージーランドで行われた男子ツアー開幕戦「ISPS HANDA ジャパン-オーストラリア選手権」の4位に続き、日本で開催されたビッグトーナメントでも2位。しかも最終日に「63」をたたき出しての結果とあって、気分は悪くない。「ニュージーランドからトップ10をキープできているし、調子はいい。初日から2日間はパターの調子が良くなかったし、芝も難しかったけど、3日目(「68」)、4日目は自信をもって、いいスコアも出せた」。来週からの国内ツアーにもつながる試合だ。
「優勝すれば(他のツアーへの)視界が広がる」という大会での勝利は逃した。それでも、2位で得た賞金17万3000ドル(約2760万円)を含め、得たものは大きい。「僕はPGAツアーを目指しているので」と、今シリーズのポイントランク上位者が得られるLIVゴルフ出場権にも“未練”はない。
「今年は(国内ツアーが)ポイント制になるので、圧倒的な強さを見せたい」。来週の国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」(9~12日、三重・東建多度カントリークラブ・名古屋)からツアーも本格化する。日本を主戦場に、夢への挑戦権を目指す姿勢に変わりはない。(文・間宮輝憲)
