コーチ…石井忍(いしい・しのぶ)1974年生まれ。千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て、1998年ツアープロ転向。近年はツアープロコーチとして、金田久美子、大江香織らを指導してきた。男子では薗田峻輔らのコーチを勤め、多くの男女プロを指導してきた実績を持つ。東京、千葉でエースゴルフクラブを主宰し、トップアマから初心者ゴルファーまで幅広い層へ向けてレッスンを行っている
スイングポジションの名称を覚える
「スイングのポジションってなんですか?」
石井『ボールに対して構えることを“アドレス”と教えましたが、クラブを高く振り上げたポジションを“トップ”、ボールを打った後にビシッと止まるポジションをフィニッシュなど、ゴルフスイングには動きのなかそれぞれ名称があります』
「なんでそのポジションを覚えないといけないんですか?」
石井『アドレスからフィニッシュまで8つのポジション名がありますが、ゴルフのレッスン本などで良く出てくるワードなので、はじめの内に覚えておいたほうがいいですよ』
バックスイング(アドレス〜トップ)って何?
(2)テークバック/バックスイングの初期動作で飛球線に沿ってクラブを上げる動作
(3)ハーフウェイバック/クラブを腰の高さまで上げた位置
(4)トップ・オブ・スイング(トップ)/クラブが最も高い位置に上がった状態
ダウンスイング(切り返し〜フィニッシュ)って何?
(6)インパクト/ボールとクラブが当たる瞬間のこと
(7)フォロースルー(フォロー)/インパクトからクラブを振り切るまでの動き
(8)フィニッシュ/スイングの一連の動作が終わり、静止した状態
“振り上げるのは肩口まで”のイメージで十分
石井『無理してクラブを上げる必要はありません。手を高い位置に上げようと考えてしまうと、スイングの大前提である“スイング中、手元はつねに体の正面にある”が崩れてしまいますからね。せっかくハーフスイングでコツを覚えたのですから!』
「どこまで上げればいいか、基準はあるんですか?」
石井『体の回転とともにクラブを上げていった時に、“手元が肩の高さまでで十分”という意識を持ってください。“肩まで!”と決めたとしても、惰性で適正なトップのポジションに収まりますから』
「手元を上げるのは肩までですね!」
石井『その通りです。ショットの正確性を高めるためには、スイングの再現性を高めなければいけません。“グリップを崩さないこと”“リキまずにコンパクトに振ること”はスイングの基本ですよ。それでは打ってみましょうか!』
前傾角度を崩さない!お尻の位置も変えない!
石井『そうですね、何球か打っているところを見させてもらいましたけど、アマチュアがやりがちな重大ミスを犯していますね』
「え、なんですか?教えてください!」
石井『まず“チョロ”が起きる要因は、“カラダの起き上がり”です。初心者はダウンスイングの際に、アドレスで作った前傾角度を崩してしまうことが多いのです。カラダが起き上がることで、本来届くはずの範囲からクラブの軌道が外れて、ボールの頭を叩いてしまうのです。空振りしている人も起き上がりが原因ですね。マットを叩いてしまっている人は体を前に倒しすぎているのが原因ですね』
『“前傾角度を変えない”“お尻の位置を変えない”この2つは安定したショットを打つための絶対条件ですよ』