香妻琴乃はドライバーも安定【2018年連続写真】
「18番パー4の第2打は、ラフからピンまで121ヤードのショット。ピッチングウェッジを選択しました。ラフからのショットはグリーンで止まりにくいので、高い球を打とうと考えました」
ここで香妻の脳裏をよぎったのは、アドレスでボールをスタンスの真ん中にセットしたら体の回転でクラブを上げていくことが肝心だということ。ラフの芝の抵抗を考えると、手先に力が入ってオーバースイングになりがちなので、そこも要注意だったという。
「オーバースイングになると、ダウンスイングで体の開きが早くなり、ヘッドが遅れて下りてくることになります。手元が耳の高さでトップは完成。コンパクトなスイングを心掛けます。ダウンスイングでヘッドを鋭角に下ろすと、芝にヘッドが絡んでフェースがかぶって狙ったところにボールは飛んでくれません。そこも要注意です」
では、香妻はどうしたのか?
「ヘッドをボールの1センチ手前に下ろし、そのままソールを滑らせながらインパクトを迎えます。手元に力が入っているとソールが滑ってくれないので、これもまた要注意です。インパクト後は体をしっかり左へ回し、ヘッドを振り抜いていきます。フィニッシュは手元を高く上げていきます。頭よりも高い位置に手元を振り抜いていくことで、弾道が高くなりグリーンでピタッと止まります」
ピンそばに寄せることや芝の抵抗を意識していると、いらぬリキミが生じて打って終わりのスイングになりがちだ。肩の力を抜いて、サッと振り抜くこともラフでは重要なポイントだ。上がりホールでグリーンが見えてくると、スコアを意識して肩に力が入りがち。そしてミスを呼び込み、大叩きにつながる。そんなときこそ香妻の打ち方を思い出してほしい。(2019年取材)
