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流行の気配?パター用カーボンシャフトで何が変わるのか

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年4月6日 08時00分

2種類の硬さがあるフジクラ『MC Putter』

写真はフジクラの『MC Putter』。三菱レイヨンも『Diamana Putter』を発売するなど、大手シャフトメーカーの試みが今後アマチュアのギアでも主流になる!?

写真はフジクラの『MC Putter』。三菱レイヨンも『Diamana Putter』を発売するなど、大手シャフトメーカーの試みが今後アマチュアのギアでも主流になる!?

 カーボンはスチールに比べて振動減衰性が高く、スチールシャフトで打ったときのようなシャフトの振動が少ないため、打感がよりクリアに感じられるのも大きな特徴だ。

 そんなパター用カーボンシャフトの特徴が際立っているのが、4月14日に発売となるフジクラの『MC Putter』だ。『HARD』と『SOFT』の2種類がラインナップされており、その硬さは10段階程度の違いがあるという。10段階というと、ドライバーシャフトで言えば、70g台のXシャフトと40g台のRシャフとくらいの差に相当するかなりの違いだ。

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 「シャフトの違いなんて、打ってもわからない」というゴルファーも少なからず存在するが、これだけの硬さの違いがあると、誰でも判別可能だろう。『HARD』はしっかりした振り感で、自分がストロークした分だけクイックに動く、ダイレクトな操作性の良さがあり、『SOFT』は、持った瞬間にその軟らかさが分かるほどのしなり感がある。重量は、両モデルとも128.5gとスチールシャフトとほぼ同じくらいだ。

 『SOFT』はストローク中に、シャフトのしなり感を感じながら、切り返しで自然と「待つ」事のできるシャフトだ。インパクトでは手元が減速し、ボールを打ち抜くような手応えが得られる。インパクトが緩む人、ストロークが安定しない人には矯正効果もあるかもしれない。かつて、藤野オリエが非常に軟らかいパターシャフトで優勝したことがあるが、そんなことを思い出させるような使用感だ。

 さらに、シャフトにラバー素材を複合して、もともと優れている振動減衰性をさらに高めたという。シャフトの振動は小さく、よりダイレクトでクリアな打感が味わえる。硬さといい、打感といい、カーボンの特徴をより活かしたシャフトと言えそうだ。

 同時期には、三菱レイヨンから池田勇太などツアープロがそのプロトタイプを使用していたパター用カーボンシャフト『Diamana Putter』も発売になる。こちらも硬さは2種類あり、カーボンらしいソフトな打感を実現している。

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 前出のマスダゴルフ『TOUR PROTO 3004』をはじめ、パーツ系パターシャフトのラインナップも徐々に増え始めている。大手2社が、意欲的なプロダクトを発売したことで、今年はパター用カーボンシャフトの大きな流行が生まれそうな気配だ。

 カーボンの弱点をひとつあげるとするなら、マレット型などに採用されているベンドネックを作ることが出来ないことだ。シャフトを曲げてオフセットをつけたり、フェースバランスにしたりするのはスチールシャフトの得意分野になる。ストレートなシャフトのピン型や一部のセンターシャフトのパターなら、パター用カーボンシャフトの恩恵を受けられるだろう。

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