ALBA Net  ゴルフ
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PGAツアーで求められるボールは、 フェース乗りの良い、コントロール性能が重要

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年3月24日 16時16分

PGAツアーで求められるボールは、 フェース乗りの良い、コントロール性能が重要

球持ちの良さを求めるPGAツアープレーヤー

石川遼のボールへのこだわりは?

石川遼のボールへのこだわりは?

昨年2月に腰痛のためツアーを離脱した石川遼。現在は公傷制度を活用してツアーを奮闘中だ。今季はプレーの随所に進化の端緒が見られるが、成績は一進一退というところで、まだ目立った活躍には至っていない。

 現在、石川は、アイアンショットのバックスピン量を増やすことに取り組んでいるという。飛距離面で他の選手に劣る分、スピン量を増やして、グリーンに止めるボールを打つ意図ということだが、日本人選手の中では、飛距離が出て、スピン量も決して少なくない石川が、PGAツアーで戦うための課題として、それらに取り組んでいることに、彼我のツアーの差を感じずにはいられない。

 国内男子ツアーでは、わずか18歳で賞金王になった石川遼が、あのまま日本に留まっていたら、何勝したのだろうかと詮無きことを考えてみる。日本では紛れもない天才プレーヤーだった彼が、日本国内では通用した技術が、PGAツアーでは通用しない現実と向き合い、それに取り組んでいるのだ。

 石川がアイアンのバックスピン増に取り組んでいるように、PGAツアーでは日本とは違った技術を要求されることも少なくない。それを思わせるのが、ボール選びだ。日本では、プロは硬めのボールを使うと相場が決まっている。二種類のボールがラインナップされていれば、プロは硬めをチョイスする。これは、男子のみならず、女子選手も硬めを使用する傾向が強い。
上田も石川と同じCROMEシリーズを使用

上田も石川と同じCROMEシリーズを使用

石川も昨年キャロウェイの『CHROME TOUR』を使用していた。上田桃子や藤田光里など女子選手も同じボールだ。しかし、PGAツアー選手は意外にも、より柔らかな『CHROME SOFT』を使用する選手が多い。代表的な選手は、ショートゲームの名手として知られるフィル・ミケルソンや昨年のライダーカップで大活躍した新鋭、パトリック・リードだ。パワーも十分なトップ選手である彼らが、超ソフトな『CHROME SOFT』を使用しているのは興味深い。
昨年のマスターズでは、サッカーボール柄『TRUVIS』の『CHROME SOFT』をレジェンドであるトム・ワトソンが使用したことは記憶に新しい。アマチュアが使用してもかなり柔らかく感じる『CHROME SOFT』の特徴は、フェースにくっつく時間が長く感じられるような球持ちの良さだろう。PGAツアーの名手は、より長い時間ボールとコンタクトするフィーリングやコントロール感を重視しているのだ。

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