ジャスティン・トーマスの1Wは52.2m/sと上から44番目なのに、平均飛距離はなぜか309.7yで8位!
ドライバーの平均ヘッドスピードは117mph前後。これは、日本でなじみのある数字に置き換えると52.5m/s前後。PGAツアーの平均では上から44番目に位置し、さして速いわけではない。ところが、ドライビングディスタンスは上から8番目、平均309.7ヤードを記録している。これは2つの理由が挙げられる。
まずは、前述したショット力への自信の裏付けとなる、ミート率の高さだろう。「スマッシュファクター」と呼ばれる高初速を出す確率がツアーでは8位タイ。この数字は飛ばし屋よりも、飛ばないタイプの方が高い位置にくるのが通例だが、トーマスには当てはまらない。フェアウェイキープ率は55.05%(162位)と低いものの、常に芯近くでヒットし、高初速を出し続けることをデータは示している。
使用ドライバーはタイトリスト『917D2』の9.5度で、シャフトは三菱ケミカルの『ディアマナBF』の60TXを先詰めして使用している。このヘッドは、アスリートモデルのゼクシオだと感じるほど、芯が広くてやさしいモデル。ヘッド挙動が穏やかなため、めっぽう曲がりに強い。また、シャフトは青マナの系譜でクセがない『ディアマナBF』を短くして使用していることから、60g台でもトーマスのヘッドスピードに十分耐えるはず。ぶっ叩いてもスピン量が増えないのは、TXの先詰めも影響しているだろうか。