ツアープロのような球質で、距離感、方向性とも向上
上りや下り、フックやスライスなど、様々なラインで『O-WORKS』の転がりを試してみた。印象的なのは、やはりインパクト直後、初動での転がりの良さだ。よじれたり、変な減速がなく素直にイメージしたラインに乗っていく。懸案だった下りのパットでも、最初の転がりは良く、スーッとボールが素直に伸びてから、思った距離感で止まる。「伸びる」と表現してしまうと、余分に転がってしまうような印象があるが、そうではなくて転がりの球質がよくなっているのだ。それはいわば、ツアープロのようなパッティングだ。
アマチュアでもパッティングなら、ショットほどプロとの差がないようにも思える。しかし、実際には、プロたちは良い球質でラインに乗せている。ボールが伸びるのに、速いグリーンでも止めたいところにスッと止まり、カップインの確率も高い。『マイクロヒンジ・インサート』は、そんなプロの転がりを実現してくれるテクノロジーで、プロよりもむしろアマチュアのほうが、恩恵が大きいのではないだろうか。
プロの中では、テレサ・ルーが、『O-WORKS』のラインナップに、自身が現在使用している『2BALL FANG』の形状がないため、急遽、『マイクロヒンジ・インサート』を装備した『2BALL FANG』を特別に用意したという。さらに、契約外の選手でも、ローリー・マキロイが今季から使用しているマレット型パターに、同じく『マイクロヒンジ・インサート』が備わっている。プロでさえも、オートマチックに順回転が得られるこのテクノロジーにメリットを感じている。打感や打音などのフィーリングが合えば、実戦投入するプロも増えてくるだろう。
『O-WORKS』の標準グリップは、スーパーストロークのピストル型グリップで、グリップエンドにウェイトが装着されたカウンターバランスになっている。ヘッドの構造のみならず、細部に至るまでこだわった新世代のパターという印象だ。転がりが良くなることで距離感、方向性とも向上し、腕前の如何にかかわらず、スコアアップに貢献してくれるだろう。