『BIG BERTHA FUSION』の特性は?
これまでのエース3番ウッドだった『RBZ ステージ2』と比べて、大きく異なる点が3つある。ひとつは、スピン量がやや多めなこと。『RBZ ステージ2』はかなり低スピン性能が高く、アマチュアが使うにはピーキーなところがある。『BIG BERTHA FUSION』は、飛距離性能はまずまず高いが、スピンが適度に入るので、プロなら球筋の打ち分けを行いやすいだろう。ミスしたときの許容性も高くなる。
2つ目は、つかまりの良さ。ストレートなフェース角ながら、重心アングルがしっかりあり、適度にボールをつかまえてくれる。このあたりは、現在使用中のドライバー、『グレートビッグバーサ』に似ている。3つめは、打感の軟らかさ。弾き感の強い『RBZ ステージ2』に比べて、軟らかくしっかりとボールをとらえるような感触がある。
打っているうちに、三角形のヘッドはあまり気にならなくなってきた。松山が好みそうな適度に薄いフェースは、ボールが拾いやすい。純正シャフトは、中元調子ながら先端部の動きが気になる。パワーヒッターには物足りないだろう。松山は、なんと90g台の重量級シャフトで、フレックスはTXを使用している。
松山が3番ウッドを変更した理由は、ドライバーが『スリクソンZR30』から『グレートビッグバーサ』に変更したのに伴い、3番ウッドもつかまりの良いモデルを選択し、その振り感に近づけたものと思われる。このところ、ドライバーでは、やや多めのスピン量で、キャリー重視で飛ばしている松山にとって、操作感だけでなく、打感や弾道もよい近いイメージで使えるのではないだろうか。
松山の2017年は、『トーナメント・オブ・チャンピオンズ』からスタートする予定だ。3番ウッドは、他にもテーラーメイド『M2』などをテストしており、今度度のモデルを選ぶかは、予断を許さない。ハワイではこの3番ウッドを使っていない可能性もあるが、1度は松山に選ばれたクラブ。その機能は、これから内外で評価されていくかもしれない。
