このドライバーがあればW杯で足を引っ張らずにすんだのにな(石川)
また3日目終了時には「ドライバーはここまで大会を通して平均点以上といっていい。フェースがストレート目に見えて、本当に真っすぐのイメージが出しやすい。最近のクラブはフックフェースでアップライト目、つかまるイメージが強い。自分はドローヒッターなので右に出していきたい。ですが、より右に打ち出そうとしていくとハンドファーストがキツくなり、上から潰していくスイングになる。(XR16を使った)先週のW杯は低いフックのようなミスが多くありましたが、このドライバーがあれば、少しは足を引っ張らずにすんだのかな」と、投入を早めておけばと、、という思いも口にするほどだった。
話を聞くたびに出てくる、現代クラブへの違和感。練習を頻繁にすることのない月イチゴルファーにとっては、ナイスショット感を演出してくれる打音は購買を左右する重要な要素だが、プロにとっては感覚と実際の結果にズレを生まえてしまう。またプロユースのアスリートモデルでも、やさしく球をつかまえる、という部分がアピール要素となっている昨今の傾向は、プロにとっては弊害になることがある。旧モデルを使う意味=現代クラブへの違和感を感じないで済む、ということだ。
ロングアイアンは、その期待に叶ったものが見つかった。新エース候補とともにテストを開始し、ドライバーに先行して実戦投入した3番アイアンは現行最新モデルの『スティールヘッドXR』。市販品に3番アイアンはないため、3番相当のロフトをつけた“RYOスペシャル”だが「球の高さが1番手以上。3番アイアンは4番アイアンよりも高い弾道で距離も出る。W杯でも活躍してくれた」とセッティングのなかに組み込まれている。
「番手間のギャップもまだありますし、本当にちょうどいいと思えるものを揃えるのは難しい」と語るように、飛びすぎる3番ウッドのロフトを寝かせて4番ウッド相当に調整し、3番アイアンとの距離差を詰めることを検討。日本シリーズでは64度のロブウェッジも入れた。PGAツアーで結果を残すための最良の14本は徐々に固まりつつある。
文・標英俊/撮影・福田文平