ドライバーを抜く選択を可能にするクラブも増えてきている
松山英樹が2008年発売のドライバー『スリクソンZR30』を長年愛用しているのは有名な話だ。420ccのヘッドサイズ以上に小ぶりに見えて、操作性の高いヘッドは松山の愛用するマッスルバックのアイアンとも相性がいい。
一方で最近の松山は、460ccの『グレートビッグバーサ』を使用し、WGCでも勝利を上げている。現代の大型ドライバーのほうがミスに強く、飛距離も出る可能性も高い。振りやすさを優先すれば、小ぶりなヘッドに優位性があるが、やさしさや飛びの面では、現代の大型ヘッドのドライバーが優れているだろう。松山もそうであるように、振りやすさと結果の良さでどこかで折り合いをつけなければならない。
ジュタヌガーンは、自身の飛距離とLPGAのコースセッティングを考え、ドライバーを抜く戦略を選んだのだろう。試合するコースが広くなったり、今以上に距離が伸びたりすれば再びドライバーを手にする可能性もあるが、当面は現在のスタイルを続けるのではないだろうか。
ある程度ヘッドスピードが速く、ドライバーを苦手としているゴルファーは、ジュタヌガーンのようにドライバーなしで、フェアウェイウッドやUTでティショットするのも有効だろう。シャフトが短く振り切れるので、ドライバーよりも距離が出るケースも少なくない。そして慣れたらそのクラブに近いフィーリングで扱えるようなドライバーを探してみてはどうだろう。ドライバーは別のスイングという主張もあるが、それでも振りやすさや扱いやすさを求めるのは必要ではないかと思う。
