飛ぶFWというのは、ヘッドスピードによっても入射角によっても異なるもの。球が上がりづらくて、ヘッドスピードの遅い人はキャリーが出しやすいものの方が飛ぶ可能性もあるし、ヘッドスピードの速い人はスピン量を減らせるものの方が飛ぶ可能性がある。

ただ、ヘッドスピードに関係なく飛距離を伸ばしてしまうタイプのFWも存在する。低スピンでフェースの反発性能が高いタイプだ。具体的に言うと、チタンボディ＆チタンフェースで超低重心化が図られているものになる。

まさにそれに当てはまるのは、知る人ぞ知るカスタムパーツブランド、フライハイト『THE G』だ。

このFWとの出会いは強烈で、室内でパターほどのヘッドスピードでボールに当ててみたところ、「チンッ！」と甲高い音で、ものすごいはじきに驚いた記憶がある。その後、これを試打した人間の呆れるほどの飛びを目の当たりした。ヘッドスピード47m/sくらいの人間が260ヤード以上を打つのを何度も目撃している。

筆者のエース3Wは松山英樹が昨季まで使用していた、テーラーメイド『RBZステージ2』のツアースプーン（13度）。このモデルは初代よりもスピン量も打ち出し角も足されているため、キャリーが出しやすい上に十分に低スピンで、ティショットでドロー目に入れるとたまにラン込みで270ヤードくらい飛ぶこともある。

自分のエースよりも明らかに『THE G』の方が初速性能は高いと感じたし、実際ロフト15度で上がりやすいし、キャリーで飛ばせるヘッドだと感じた。正直、「このFWの反発にかなうFWなんてあるのか？」と感じていたのだが、筆者の場合は小ぶりすぎることと、ヘッド1個4万円+税と高額なことから購入するには至っていない。

「この飛びを越えるFWがあるのか？」とここ１、2年は思っていたのだが、そうこうしていると最近またヤバイカスタムFWと出会ってしまった。