ナイキアスリートが、続々と『M2』へ変更
今のところアイアンとウェッジ、そしてボールもナイキ製を愛用しているが、今後、サポートを受けづらくなることを考えると、早めに変更しておきたい気持ちは理解できる。メジャー大会が始まるまでにはまだ数か月間猶予がある時期に開催された、予選落ちのないWGC(ゴルフ世界選手権)は、実戦でのテストには好都合だった。
ほかのナイキアスリートも同様で、ポール・ケーシーやロス・フィッシャー、フランチェスコ・モリナリらが、こぞって『M2 ドライバー』を使用していた。先だってのツアー選手権で、マキロイを最後まで追い詰めたケビン・チャペルも、ナイキからテーラーメイドに変更している。なんとなく世知辛い気もするが、クラブ選択に失敗してスランプになるプロは少なくない。彼らにとって、使用クラブは死活問題なのだ。
男子選手が、こぞって『M2』を選択しているのは面白い。テーラーメイドの看板選手であり、ロングヒッターでもあるジェイソン・デイ、ダスティン・ジョンソンの二人は『M1』を使用しているからだ。特にダスティン・ジョンソンは、一度『M2』を使用し、また『M1』に戻してから、メジャー勝利など2016年シーズンの好成績に結びつけたからだ。
『M2』は、『M1』に比べると、ボールのつかまりがよく、ヘッド重量は軽い。慣性モーメントが大きくなった分、許容性は大きく、操作性は『M1』に分があるだろう。ナイキアスリートが『M2』を選択する理由は推測するしかないが、ツアープロが感じる『ヴェイパーフライ』との共通点があったのかもしれない。
とはいえ、テーラーメイドはアディダスから離れると言われている。さらにごく近い将来、新しいモデルも発表になるだろう。ほかのメーカーからのアプローチも当然考えられるし、ナイキ契約選手の周辺は当分喧しくなりそうだ。
