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石川遼の“復活優勝”を支えたギア変更とは?

text by kazuhiro koyama

配信日時:2016年9月8日 12時00分

アイアンシャフトも“Made in Japan”に変更

アイアンシャフトも『ダイナミックゴールド』から『モーダス』にチェンジ

アイアンシャフトも『ダイナミックゴールド』から『モーダス』にチェンジ

 石川は、アイアンシャフトも長年愛用した『ダイナミックゴールド ツアーイシュー』から、日本シャフトの『N.S. PRO MODUS3 PROTOTYPE SYSTEM3+』に変更している。

『N.S. PRO MODUS3 PROTOTYPE SYSTEM3+』とは、いかにも長い名前だが、『MODUS3』のラインナップの中でも、発売されていないプロトタイプとなる。石川はフレックスXを使用している。シャフトの基本特性は、すでに発売されている『MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』と同一ということだが、市販品とは熱処理を変化させているという。

 ご存知のように『ダイナミックゴールド』は1980年に発売され、今もなおプロや中・上級者に圧倒的な使用者を持つ超ロングセラーシャフトだ。『ダイナミックゴールド』と同じような手元のしなりと粘り感を持つシャフトがないこともあり、一度馴れてしまうと、なかなかアイアンシャフトを変えられないゴルファーは多い。

 そんな中で『MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』は、『ダイナミックゴールド』に近いフィーリングで振れ、それでいて手元のしなりすぎを抑え、シャープに振りぬいていきやすいシャフト。石川遼もスイッチしやすかったのではないだろうか。

 PGAツアーではヘンリック・ステンソンやセルヒオ・ガルシアが『MODUS3』を使用しており、全体としても『KBS TOUR』や『PROJECT X』など『ダイナミックゴールド』以外のシャフトが増えてきている。35年以上人気を博した『ダイナミックゴールド』も、ツアーでは少しづつ世代交代が起きている。今後もこの流れは続くだろう。

 ここへ来て、石川のクラブセッティングはグっと理にかなったものになったと思う。後半戦も日本ツアーに参戦するなら、まだまだ勝利をあげそうだ。

コヤマカズヒロ/ゴルフコラムニスト

雑誌・WEB媒体にレッスンなどのゴルフ記事を執筆。 99年に大手ゴルフショップチェーンの立ち上げに参画。 ゴルフギアに関しては、性能面はもちろん製造・流通まで 幅広い知識のある異色のライター。 1974年広島生まれ

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