ALBA Net  ゴルフ
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賞金ランクトップ3の“本間3人娘”クラブから見る強さの秘密

text by kazuhiro koyama

配信日時:2016年9月1日 17時00分

プレーの精度、清水キャディとのやりとりによるマネジメント力、そしてセッティング。ボミはすべてにおいて“隙のない選手”
プレーの精度、清水キャディとのやりとりによるマネジメント力、そしてセッティング。ボミはすべてにおいて“隙のない選手”

賞金女王レースを快走中のイ・ボミのセッティング

 イ・ボミの勢いが止まらない。

 昨年7勝を上げた実力者が、今年も他を寄せ付けない強さで賞金女王レースを独走している。ショットが冴えていて、アプローチもパットも上手い。相棒の清水キャディとのやりとりによるマネジメントで難コースも攻略。コンスタントに成績をあげられる“ほとんど隙のない選手”であることは言うまでもないだろう。

 この隙のなさはクラブセッティングにも表れている。例えば『Cat Ladies』で優勝した時のセッティングは以下のようなものだ。

【イ・ボミのクラブセッティング】

1W:本間ゴルフ TW727 455ドライバー 10.5°
3W:本間ゴルフ TW727 FW 15°
5W:本間ゴルフ TW727 FW 18°
UT:本間ゴルフ TW717 UT 22°
UT:本間ゴルフ TW717 UT 25°
6I〜10I:本間ゴルフ TW727 Vn アイアン
AW:本間ゴルフ TW-W 48°
AW:タイトリスト ボーケイSM6 Sグラインド 51°
SW:タイトリスト ボーケイSM6 Sグラインド 57°
パター:オデッセイ ホワイトライズiX #1SH
開幕戦で撮影したイ・ボミのセッティング。ドライバーは昨年のエースシャフトがささったものに戻したが、そのほかは継続中

開幕戦で撮影したイ・ボミのセッティング。ドライバーは昨年のエースシャフトがささったものに戻したが、そのほかは継続中

 このうちドライバーと3番ウッド、5番ウッドの3本のウッド、6番から10番までのアイアンセット、タイトリストボーケイ』2本と、パターという11本はまず変わることはない。PWに相当する10番アイアンとウェッジ2本との距離差を埋めるための、48度ウェッジもほぼ外すことはない。

 そして、残りの2本ないし、3本をコースのコンディションやセッティングによって、変更している。UTは22度と25度を使うことが多いが、19度を入れることもあり、低い球を打ちやすい5番アイアンを選択することもある。パー3のティーショットの距離に対応するために、これらの番手を増やしたいときには、48度ウェッジを抜くこともある。

 ウェッジは、同じモデルでもプロ用にソール形状を変えたものを数種類用意し、芝質やコースコンディションによって変更しているという。いつも愛用している『ボーケイ SM6 Sグラインド』も、実は微妙に異なる2種類のバウンス形状を使い分けているほか、「Kグラインド」や日本ではカスタム対応となる「Lグラインド」を試すこともあるようだ。

 こうして、クラブのセッティングをその試合に応じて変更できるのが、彼女の非凡なところでもある。コースの状況を的確に判断して、どうすればスコアメイクに有利なるのかという戦略の立て方に長けているのだ。

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