ジャスティン・ローズに結果が出たのは世界一だから?
PCM筒康博(以下、筒) 「そう。村田さんとボクの【最強のハーフ】の定義は“国産メーカーが海外ブランドのいい部分を採り入れたモデル”です。これこそ、日本人にとって最強の可能性が高いと感じます」
PCM編集長(以下、P編) 「オッケー、楽しみだね。20年来テーラー契約のジャスティン・ローズが“最強のハーフ”『TW747 460』に替えていきなり優勝しているけど、これは世界ランク1位だからだと疑う人も多いと思う。“何を使っても実力者だから当然でしょ”ってね。だから、今日は我々アマチュアにも【ハーフ最強】になるのかテストしよう」
P編 「オッケー。じゃあ、まずは弾道計測器でボールスピード中心に見てみよう」
ローズと同じ『TP5』ボールで比較すると?
―『M3 460』VS『TW747 460』、ナイスショット5球―
筒 「スピン量は両方少ないけど、ボールスピードに関しては『TW747 460』の圧勝ですね」
筆者 「………。(チクショー、ボクの『M3 460』って、こんなに弱かったのか…。短尺化しなきゃ良かった…)でも、村田さん、『TW747 460』を比べるべきは同じ2019年モデルの『M5』でしょ。反発ギリギリの『M5』と戦えるかどうか?が一番大事でしょ」
―『M5』VS『TW747 460』、ナイスショット5球―
筆者 「え、今回キャロウェイは関係ないでしょ? なんでそこ加えるのよ…」
筒 「長岡さん、キャロウェイもホンマも反発ギリギリと謳ってません。なのに、ボールスピードが遜色ないことを知るべきだからです。『M3 460』より明らかに出るし、『M5』とも僅差。2019年モデルはどのメーカーも総じてアスリートモデルなのにつかまりが増したのが大きいと感じますね。インパクトでフェースが開きづらいからボールスピードが必然的に出やすくなります」
P編 「2019年のドライバーが当たり年と言われてるけど、確かにつかまるモデルが多くなったね」
P編 「まぁ、カタログ記載するには全数検査しているかどうかなど、いろんなメーカーの先例もあるだろうし、ギリギリCT自体を売りにする必要はないと考えてもおかしくはないだろうね。キャロウェイもコブラもホンマもそういうことなんだろう」
筆者 「ボールスピードだけじゃ、【ハーフ最強説】を証明できない」
筒 「ボクが村田さんの代わりに説明します。長岡さん、『TW747 460』の細かい内部重心位置のデータを見てませんよね? 平たく言うと、『TW747 460』は【CTのハーフ】です。CTが高すぎるもん」
筆者 「は? CTのハーフ?? どういう意味か全く分かりませんが?」
P編 「前回、君自身が『TW747 460』はテーラーっぽいと認めたじゃない。それに、業界関係者、特にマーク(金井)さんや鹿又(芳典)さんが『TW747』の発表会の時に同じように“テーラーっぽくなった”と言っていたろう? それが分からないの?」
筒 「CはCallaway、TはTaylormadeのことで、キャロとテーラーの両方の良さがあるってこと! 『TW747 460』のFPが大きめな点は『EPIC FLASH』に似ていて、重心深度は33.7ミリと浅く、低重心でテーラーの『M1』を思わせます。シャローバック&カーボンクラウン、オレンジのデザインもなんとなくテーラーっぽくなりました。
つまり、ヘッドの前側はキャロウェイ、後ろ側はテーラーメイドってことです。加えて、その重心距離は37ミリ。ジャスティン・ローズが使っていた『M3 440』や『GBB EPICスター』、そしてキャロウェイ『EPIC FLASHスター』も37ミリで、ど真ん中よりやや短めの部類ですね」
筆者 「呆れた……。さっき自分で【日米のハーフ】と喋ったじゃないですか! 今の話を聞くと、人気外ブラ2社の間の子って話で、日米のハーフじゃないじゃん!」
筒 「皆まで言わせないで。長岡さん、重心距離が37ミリで軸線深度が15.3ミリ。ヘッド重量は193.4グラム。これ、ヘッドをターンさせづらいんですか?」
筆者 「ぐっ………。(確かに『ミズノプロMODEL-E』の重心距離34ミリほど短くはないけど、返しやすい部類だなぁ…)でも、内部重心データなんて、超絶マニアックな人間にしか分からないし、言ったもん勝ちはズルいですよ!(逆切れするしかない)」
P編 「(呆れた様子で)ここまで言わせて、『TW747 460』がハーフだと分からないとは……。しょうがない、かくなる上はラウンド試打で、自分の目と体で確かめてみろ! 我々が唱える【ハーフ最強説】の意味を」