好きな番手を選ぶだけで理想的なセットが作れる
スコアアップを叶えるには、キャディバッグに入れる14本をどう選ぶかが大切になる。ゴルフクラブアドバイザーの大石遼さんは、セッティングとしての“流れ”を重視するならダンロップ『XXIO14』やHONMA『TW777』のようなフルラインナップのシリーズで『セット使い』をするのがおすすめと話す。
「ドライバーは上手く打てるのに、他のクラブは飛ばないし、曲がるといった経験はありませんか? 複数メーカーのクラブでセッティングを組むと、ヘッドの特性や重量、バランス、搭載シャフトの違いから、振り感がバラバラになる危険があります。『XXIO14』や『TW777』のようにフルラインナップのシリーズは、構えたときの顔の作りに統一感があって、アライメントが安定します。純正シャフトはヘッドとのマッチングを考慮しながら、番手ごとの振り心地が揃うように設計されていますので、ショットの精度は間違いなく高まります。特に最新シリーズはどちらも飛距離性能が大幅に向上していますので、多くのゴルファーに『セット使い』を試していただきたいです」(大石さん)
同じシリーズのクラブを使った『セット使い』には2つのメリットがある。まずは構えたときの顔に統一感が出ることだ。フェースアングルやネックの作りなどが共通しているため、どの番手でも近い感覚でアドレスを取ることが可能になる。クラウンのデザインが同じであることも、構えやすさにつながるポイントだと言えるだろう。ターゲットに対して真っすぐ構える確率が高まれば、自ずとショットの成功率も変わってくる。
2つ目は、高性能な純正シャフトが搭載されていることだ。ダンロップとHONMAはいずれも純正シャフトの開発に力を入れているメーカーであり、『XXIO14』と『TW777』にはヘッドの性能にマッチした高性能なシャフトが装着されている。ヘッドの性能を十二分に引き出しながら、番手ごとのしなり挙動が共通している分、重量やバランスも最適化されていて、振り心地が揃うのだ。ドライバーからアイアンまで、同じタイミングで振れれば、ショットは間違いなく安定しやすくなるだろう。
プロのような鋭い感性があれば、試打を繰り返すことで、複数のメーカーの中から特性的にマッチするヘッドの組み合わせを見つけることができるかもしれない。しかし、それには多くの時間と労力を必要とする。それならば、メーカーがバランスを取りながら設計、開発をしてくれた同じシリーズのクラブを『セット使い』する方がはるかに楽で効率的。コースで結果の出るセッティングを組むために利用しない手はない。
【おすすめモデル1】ダンロップ『XXIO14』
ここからは『セット使い』におすすめなモデルについて解説していく。1つ目はダンロップ『XXIO14』シリーズだ。
「軽量で振り抜きやすくて、やさしくボールをつかまえられるクラブが揃ったシリーズです。ドライバーで新素材のフェースを採用するなど、飛距離性能も大きく向上しています。スライサーが効率良く飛ばしながら、スコアを伸ばすことができます」(大石さん)
『XXIO14 ドライバー』は、世界初となる「VRチタン」をフェースに採用。インパクトでフェースが大きくたわむことで、圧倒的な反発力を発揮してくれる。つかまりの良さと合わせて、ビッグキャリーが打てるクラブに仕上がっている。
FW&ハイブリッドは、ドライバーと共通したクラウンデザインによって、構えやすさが向上。低重心設計とソールの抜けの良さで、ボールをやさしく拾いながら、高弾道ボールを打つことができる。また、番手のラインナップが豊富で、好みに合わせたセッティングが組みやすいこともポイントだ。
ドライバーと同じ「VRチタン」をフェースに採用したアイアンも注目だ。『XXIO14 アイアン』は程良いサイズのヘッドで安心感があり、フェースの弾きも抜群。構えたときの顔や打感などのフィーリングがウッドとマッチしていて、非常に使いやすい。
そんな『XXIO14』シリーズでは、ウッド類のクラブを多めにして、つかまりと飛びを重視したセッティングを組むのがおすすめだ。例えば新たに追加された「H7」までハイブリッドを入れて、アイアンを8番から入れると、長い距離からでもやさしくグリーンを狙っていける。
【おすすめモデル2】HONMA『TW777』
2つ目は同じ国産メーカーのHONMAがリリースした『TW777』だ。
「HONMAのクラブはフィーリングと操作性が良いと言われますが、最新の『TW777』も心地良い打感で気持ち良く打てるクラブが揃っています。その上で飛距離性能に磨きをかけていることが特徴と言えるでしょう。ドライバーからアイアンまで、インパクト時のエネルギー伝達を効率化して、圧倒的にボール初速が出るクラブに仕上がっています」(大石さん)
『TW777 MAX ドライバー』は、ヘッドの余分なたわみを抑える新構造を採用。スイングスピードを効率良くボール初速に変換しながら、慣性モーメントの高いヘッドで方向性を高めている。飛んで曲がらないを高い次元で実現した高性能な1本となっている。
『TW777』シリーズでは、ヘッド体積360㎤のミニドライバー『TW777 360Ti』もラインナップされている。ロフト11.5度でボールが上がりやすく、つかまりの良い設計が特徴だ。大型ヘッドに苦手意識を持つ人でも、スムーズに振り抜いて飛ばすことができる。十分な飛距離性能が備わっているため、ドライバーの代わりとして入れたり、2番ウッドとして使ったりと多様な使い方が可能だ。
地べたからでも楽に上がる深・低重心設計が採用されたのがFW&UTだ。FWはウェイトを使った弾道調整機能も搭載されており、振り感や弾道を自在に変えることができる。強い弾きで飛距離性能も高いので、高弾道ボールでキャリーが伸びてくれる。
シャープなのに安心感がある絶妙な顔に設計されているのが『TW777 PCB MAX アイアン』だ。大きめサイズのヘッドで芯が広く、ミスヒットでも安定したボール初速で飛距離を出すことができる。方向性も抜群で、ピンに対してラインを出すようなショットが打ちやすい。
高い飛距離性能を持つ『TW777』シリーズでは、ロフトの寝た番手を中心にセッティングを組むことで、キャリーを稼ぎながら、やさしくコースを攻略することが可能になる。3Wの代わりにミニドラを投入して、狭いホールのティショット用に使用するのがおすすめだ。
話を聞きに行ったのは「Victoria Golf御茶ノ水店」
5フロアに渡って最新のゴルフ関連ギアを揃える大型店舗。最新ギアに精通するスタッフが常駐し、スイングの悩みや要望を伝えながらクラブ選びをすることができる
【所在地】東京都千代田区神田小川町2-4-14
【お問い合わせ】03-3219-2781
【営業時間】平日・土曜/11:00〜20:00 日曜・祝日/11:00〜19:30
撮影/近澤幸司 構成/田辺直喜