2023年の「日本女子アマ」で優勝した飯島早織選手はマイナビネクストヒロインツアーでネクストブレーク候補と期待されている人気選手。取材前、飯島選手にガーミンについての印象を聞くと、
「私は試合がないときに茨城のゴルフ場でキャディをしていますが、ガーミンのGPSウォッチを使っている人がすごく増えました。私も使ったことはあるのですが、機械に弱いので使いこなせている自信は……」
そんな飯島さんにガーミン製品を紹介してくれるのがガーミンアンバサダーでもあり、PGAツアーや日本ツアーでも優勝経験のある杉澤伸章キャディ。
杉澤 今回紹介したいのはウォッチ型3タイプとレーザー型1タイプです。
飯島 えっ!? ガーミンってレーザー型もあるんですか。
杉澤 時計型が有名ですけど、キャディ目線で言えばレーザー型もオススメです。
飯島 知らなかったです。
ガーミンは初心者やエンジョイゴルファーからベテランゴルファーやアスリートゴルファーまで、それぞれのニーズに対応するために豊富なラインナップを展開している。杉澤キャディが今回紹介してくれたウォッチ型は「アプローチ S44」「アプローチ S50」「アプローチ S70」。共通する特徴はAMOLEDディスプレイ(有機EL)を使っていることにより、画面がクリアで見やすいこと。そしてスタンダードモデルの「アプローチ S44」でも全世界で4万3000以上のコースに対応しており、グリーンのフロントエッジ、センター、バックエッジまでの距離も表示。またガーミンオートショットの機能によりショットの飛距離データを計測することができる。ブラインドや打ち上げになっているホールではピンポインターを使うことで狙う方向と距離が明確にわかる。
ハイグレードモデルの「アプローチ S50」になると、「アプローチ S44」の基本性能にプラスして高低差をふくめた推奨距離(PlaysLike距離)がわかる。また、ナイロンバンドを採用したことにより、同社のゴルフGPSウォッチでは最軽量の29gという軽やかな装着感。さらに「アプローチ S50」の魅力は日常生活のスマートウォッチとしても利便性が高いこと。例えば、Suicaを使ったタッチ決済、LINEや着信を知らせる通知機能、音楽プレイヤーにも対応。さらに、光学式心拍計を搭載しており、睡眠モニタリングやストレスレベルなどの健康管理機能が充実している。スコアアップを目指すために日頃から体調やコンディション管理をサポートしてくれるウォッチになっている。
最高峰の「アプローチ S70」になるとコースレイアウトのマップがさらに詳細になって林のエリアやハザードの形状まで表示される。スマートフォンと接続すると風速・風向きなどが表示され、風の情報と過去のショットデータからユーザー自身に合ったベストなクラブを推奨してくれるバーチャルキャディ機能も便利。「アプローチ S70」の豊富な機能に驚いていた杉澤キャディは「これがあれば、私がいらなくなるかも」というくらい性能を絶賛していた。サイズは2種類あり、大きい方の47mmモデルは1.4インチの大型ディスプレイでレイアウトや文字が見やすい。もちろん「アプローチ S50」でできる機能は全て搭載されているのでスマートウォッチや健康管理の機能も充実している。
一方、レーザー型の「アプローチ Z30」は最大1,300ヤードの測定が可能であり、ピンフラッグも400ヤードまで計測可能。ファインダーで覗いたときの画面は非常にクリアで、有機ELの赤文字が見やすい。日頃から使用している杉澤キャディは「計測スピードや計測精度も十分な性能です」と語る。さらに、 「アプローチ Z30」ならではのユニークな機能として、スマートフォンやガーミンウォッチと連携することで、レーザー距離計の画面内にピンからグリーンのフロントエッジ/バックエッジまでの距離が表示される。事前にピン位置を確認し忘れても、コース上で把握することができる。この機能を使えば、ピンを狙ったつもりが奥の木を計測したりするような計測間違いを防ぐことは大きな安心感につながる。
今回は飯島早織選手がウォッチ型の「アプローチ S70」、そして杉澤キャディがレーザー型の「アプローチ Z30」を持って実戦ラウンドへ。
まずは右ドッグレッグのパー4。ティーイングエリアからはグリーン方向が見えない。
飯島 右ドックレッグだとティーショットの最短距離は右方向ですが、意外と左を攻めたほうがグリーンを狙いやすいホールもあります。ウォッチ型だと見えないところが見えるのが安心です。
杉澤 たしかにレーザー型は見えないところは計測できません。でも、ティーイングエリアに立って気になったバンカーや木は全部測れるので「あそこまで何ヤード?」が解決できます。例えば吹き流しまでの距離はウォッチ型には表示されません。そういう意味ではレーザー型、ウォッチ型、それぞれにメリットがあると思います。
しかし、2打目地点に行くとなかなかボールが見つからない。ここで役に立ったのがウォッチ型のガーミンオートショット。この機能は打った地点からの距離を自動で計測しているので、ボールを探しているときに何ヤード地点にいるのかが正確にわかる。飯島さんの想定していた220ヤード地点を探してもボールが見つからなかったが、杉澤さんの「風がフォローで、下り傾斜になっている」というアドバイスを受けて242ヤード地点に行くと少しくぼんだラフでボールを発見
飯島 オートショット機能は本当に感動しました! 打った地点からの距離がわかるのはすごい。練習場だと色んな計測器をセットできますけど、実際にコースでプレーしているときに自分の打った距離がわかるのはすごく参考になります。新しいクラブの試打とか、アイアンの距離とかも正確に把握できますね。ミスショットしたときにどのくらい飛距離が落ちているのかもわかる。私、明日からウォッチ型は必ず使います!
杉澤 ボールを探しているときって、何ヤード地点を探しているのかわかっていないから行ったり来たりしちゃう。オートショットはそれを解決してくれます。特にアマチュアゴルファーはロストボールの確率を減らせると思います。
2打目地点は打ち上げで番手選択が難しい状況。しかし、距離計で高低差を含めた推奨距離(PlaysLike距離)を表示してくれたので、迷うことなく9番アイアンでパーオンに成功。ロストボールからのピンチから一転、バーディチャンスにつけた。
次のホールではティーショットが左のラフへ。2打目地点からは打ち上げになっていてグリーン面が全く見えない。ピンフラッグはギリギリ見えるくらい。
杉澤 こういう状況はレーザーを当てにくいので、ピンフラッグを狙ったつもりでも「グリーンの奥にある木など」を計測するミスが出やすい。でも、ガーミンの「アプローチ Z30」はスマホやウォッチ型と連動することで計測するターゲットがコース上のどの距離にあるのかを、スマホやウォッチの画面で確認できます。だから計測ミスに気が付くことができる。また、ピンフラッグまでの距離を計測したときに、ピンからフロントエッジ/バックエッジまでの距離も表示されるのが便利です。
飯島 ウォッチ型はグリーン面が見えないときやピンが見えないときでも、ピンの方向と距離がわかるピンポインターがめちゃくちゃ便利でした。これなら隣のホールや崖の下から打つときもショットのイメージがわきます。
難しい状況からのセカンドショットだったが、ガーミンの機能に助けられたことによって確実にグリーンをとらえた。また、ガーミンはスマホ専用アプリのプレミアム会員(月額1,180円)になるとグリーンの傾斜を詳細に表示してくれる機能が使用できるので、グリーンの傾斜まで確認しながらコース戦略を立てることができる。このホールではその戦略が大成功。セカンドショットを約2.5mの位置につけると、グリーン上でも傾斜を再度確認してバーディパットを確実に決めた。
杉澤 こういうバーディのことを僕は勝手に「ガーミンバーディ」と呼んでいます。
飯島 本当にこのバーディはガーミンのおかげです。
最後に飯島さんと杉澤さんに感想を聞きました。
飯島 一番驚いたのは、ウォッチ型のオートショット機能です。操作しなくても、ドライバーやアイアンの飛距離が自動で記録されるのは本当に便利ですね。レーザー型も見やすく、反応が早いのでストレスなく安心して使えました。
杉澤 ゴルフいつの時代も常に距離との戦いです。何ヤード打つのか、何ヤード転がすのか、何ヤード曲げたらハザードにつかまるのか。だから、距離計は絶対に必要なアイテムです。ウォッチ型とレーザー型はそれぞれにメリットがあります。ウォッチ型は手軽に残り距離を計測できたり、自分の番手別の飛距離を知ることにも役立ちます。レーザー型は見えているターゲットまでの距離を正確に計測でき、細かいリスク回避するために、きっちりコースマネージメントを立ててプレーしたい人と相性がいい。どちらかだけしか持ってないゴルファーは、もう一方の距離計を手に入れてみると、もっとゴルフが深く、コース戦略が楽しくなるかもしれません。
飯島 両方使うと杉澤さんの仕事は?
杉澤 そうなんです。もう私がいらなくなってしまうくらいです。
スコアアップを目指すすべてのゴルファーにとって、距離計は絶対に必要なアイテム。その中でもガーミンはコースのデータだけでなく、ゴルファー自身のデータを把握・記録でき、バーチャルキャディがアドバイスもしてくれる最高の相棒。クラブを買い替えてもうまくスコアアップに結び付いていないなら、「自分に合ったガーミン」を手に入れることがベストスコア更新の近道になるかもしれません。