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「敬意を払ってくれる」日本人ギャラリーの“やさしさ”が後押し? ツアー未勝利の30歳が首位に立つ理由

日本が大好きな30歳。マックス・グレイザーマンがギャラリーのマナーに感銘?

所属 ALBA Net編集部
齊藤 啓介 / Keisuke Saito

配信日時:2025年10月12日 10時00分

<ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 3日目◇11日◇横浜CC(日本)◇7315ヤード・パー71>

ムービングサタデーを終え、首位は2人。フィールド最上位、世界ランキング4位のザンダー・シャウフェレと、ツアー未勝利のマックス・グレイザーマン(ともに米国)が並んだ。

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1995年5月31日生まれの30歳・グレイザーマンは、初日は強風、2日目は晴天、そして3日目は冷たい雨と、天候が目まぐるしく変わる横浜CCで首位を堅持し続けている。

これまでPGAツアーには今大会を含め54試合に出場し、2位を4回獲得している。今大会の前身ともいえる昨年の「ZOZOチャンピオンシップ」では、優勝したニコラス・エチャバリア(コロンビア)に一打及ばず2位。今年6月の「ロケット・クラシック」ではプレーオフで敗れたものの、初優勝の瞬間は確実に近づいている。

開催コースは異なるが、再び日本でプレーできる喜びを感じているという。強風の中、ベストスコアタイとなる「67」をマークしたあと、日本の魅力を語っていた。

「日本でプレーするのが大好き。素晴らしい文化で、人々もファンも敬意を払ってくれる。アメリカでは拍手喝采されることは少ないが、ここにはある。彼ら(ギャラリー)はゴルフを芸術として捉えていたり、学ぼうとしている。特に練習場では、みんなが私のスイングを真似しようとしているのを目にした。アメリカでは、どちらかといえばエンターテインメントとして捉えられている。だから、ここにいるのは楽しい。食事も美味しいので、文句のつけどころがない」

さらに2日目には、日本で好プレーを見せられる理由を問われた際にも、日本人ギャラリーについて言及していた。「コースも良く、観客も良く、ギャラリーがとても礼儀正しい。パットを打った時も拍手してくれるのは良いことだと思う。そうでないと、自分自身に腹を立ててしまう。だから、いいメンタリティを持てていると思う」。見ているすべての選手に拍手を送る日本人ギャラリーのやさしさが、グレイザーマンの背中を押している。

ただ、3日目は同組でフィールドトップの世界ランキング4位・シャウフェレがスコアを伸ばしてきたこともあり、「観客はザンダーを応援しているように感じた」とポツリ。それでも、昨年のZOZOチャンピオンシップでの雪辱に燃える30歳は、「日曜日の最終組は何度か経験している。ただコースに出て、毎日と同じようにプレーするだけ」と気を引き締めた。

優勝すれば、今シーズンのツアー初優勝者として15人目となり、ベイカレント・クラシックの初代チャンピオンにも輝く。また新規大会という位置付けであるが、昨年大会で準優勝し、翌年に優勝するという流れになれば、ロバート・マッキンタイア(2023年・2024年ジェネシス・スコティッシュ・オープン)以来の快挙となる。

もし会場で最終組を追う方がいれば、グレイザーマンにも思いきり拍手を送ってあげてほしい。(文・齊藤啓介)

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