もしマスターズ・サンデーにPGAツアー選手対LIVゴルファーが優勝争いすれば…。

そんな「興奮」する戦いになれば、「LIVゴルファーは全員でオーガスタ・ナショナルGCに駆けつけ、18番グリーン奥で声援を送る」とLIVゴルフCEO、グレッグ・ノーマン（オーストラリア）がLIVゴルフの今季第3戦、フロリダ州で開催されたオーランド大会でインタビューに応えた。

今季メジャー初戦の「マスターズ」は4月6日に開幕。サウジアラビアの政府系ファンドがバックアップする超高額賞金リーグ、「LIVゴルフ」に参戦する選手らも、現在はPGAツアーの出場を禁じられているが、マスターズ出場は認められた。

その数18人。マスターズ3勝のフィル・ミケルソン、2勝のバッバ・ワトソン（ともに米国）を始め、歴代チャンピオンのセルヒオ・ガルシア（スペイン）、パトリック・リード（米国）、昨年の「全英オープン」覇者のキャメロン・スミス（オーストラリア）、そしてオーランド大会でLIVゴルフ2勝目を挙げたばかりのブルックス・ケプカ（米国）ら18人がマスターズに集結する。

「もしわれわれの選手の一人が優勝すれば、それが誰であってもわれわれ全員が18番グリーンに駆けつける。それを考えただけで“鳥肌”が立つ」と興奮気味のノーマン。

「18番グリーンを上がってくるとき、キャディと抱き合って、奥さんがいて両親が見守る中で、LIVゴルフの仲間17選手が声援を送る。それが我々の精神だ」と話した。

さらにその優勝争いが「PGAツアー選手との戦いとなれば…」とノーマンが続ける。「バックナインでローリー・マキロイ（北アイルランド）、スコッティ・シェフラー（米国）、ジョン・ラーム（スペイン）とバトルをすれば、TV視聴率は大変なことになるだろう。人々はそれを望んでいることだ」と話した。

ノーマン自身は1996年のマスターズで6打のリードを持って首位で最終日に入ったが、「78」を叩き、ニック・ファルド（イングランド）に逆転を許した苦い思い出も。果たして今年のサンデーバックナインはどんな展開を迎えるのか。（文・武川玲子=米国在住）