＜チャールズ・シュワブチャレンジ 事前情報◇23日◇コロニアルCC（米テキサス州）◇7209ヤード・パー70＞
先週は“キャリア・グランドスラム”を目指し、ニューヨーク州ロチェスターのオークヒルCCで開催された「全米プロゴルフ選手権」に左手首痛を押して参戦したジョーダン・スピース（米国）。テーピングを巻き、痛々しい姿ながらも最終日に「69」をマークしトータル5オーバー・29位タイで終えた。
スピースはその前週、地元テキサス州ダラスで開催された「AT＆Tバイロン・ネルソン」をその左手首痛のため、大会を欠場していた。
「全米プロをプレーできるとは思っていなかった」というスピースは、今週は同じく地元テキサス州、ダラスの隣町、フォートワースのコロニアルCCで開催される「チャールズ・シュワブチャレンジ」に出場。開幕前日にケガの要因が「ゴルフではない」ことを明かした。
「息子と遊んでいたんだ」というスピース。2021年11月、アニー・バレット夫人とのあいだに誕生した長男のサミー君は現在1歳半。「抱っこをしていたわけでもないんだ。息子が僕の周りを笑いながら行ったり来たりしていて、僕が地面から立ち上がろうとしたときに、強く押しすぎた。（左手首）が突然何かが切れた感じで動かなくなった。それでまったく動けなくなってしまったんだ」と状況を説明した。
ゴルファーにとって手首はとても重要な箇所。翌朝にはMRIを撮って、数人の専門医から意見を聞いたという。診断結果は「圧迫による中程度の腱鞘線維腫腱で休養が必要」となった。1週間のオフをとって全米プロへ移動。「注射を打つという選択肢もあったが、状況がひどくなることも考えられたから、痛み止めを服用するにとどめた」とスピース。現在も状況は1週ごとに経過を見守ることが必要だとした。
「急いで復帰しようとは思っていない。この数週間が終われば、スコットランドに渡る前に少し休養を取るから、それは大きなヘルプになる」と前向きだった。
トップ選手が「ゴルフ」以外でケガをすることは珍しくはない。ローリー・マキロイ（北アイルランド）は2015年夏、友人とサッカーに興じていて左足首のじん帯を負傷、「全英オープン」を欠場することに。アーニー・エルス（南アフリカ）は05年、地中海をセーリング中にヒザに大げかを負っている。（文・武川玲子=米国在住）
