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19年大会覇者シェーン・ローリーに不測の2罰打「“チーター”と呼ばれるわけには…」

2019年大会覇者のシェーン・ローリーに2打のペナルティが科せられた。

所属 ライター
武川 玲子 / Reiko Takekawa

配信日時:2025年7月19日 14時46分

<全英オープン 2日目◇18日◇ロイヤル・ポートラッシュGC(北アイルランド)◇ 7381ヤード・パー71>

ロイヤル・ポートラッシュで開催された2019年大会覇者のシェーン・ローリー(アイルランド)が、第2ラウンドで2罰打を科せられた。

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問題となったのは12番パー5、ラフから第2打を打つ直前だった。ローリーが素振りをした際、その動作によってボールがわずかに動いたとR&Aは判断。テレビカメラがその瞬間を捉えていた。

ローリーは気づかぬままプレーを続行し、15番で「ペナルティの可能性」を告げられた。ラウンド終了後、R&Aのルールオフィシャルと同伴競技者のスコッティ・シェフラー、コリン・モリカワ(ともに米国)とともに映像を確認し、約20分間の協議が行われた。

ボールはカメラでクローズアップされており、R&Aはペナルティに相当すると判断した。ボールを動かしたことで1罰打、さらに元の位置に戻さずにプレーしたことで1罰打が追加され、12番はパーからダブルボギーに修正。2日目は「72」でトータルイーブンパー・34位タイとなった。

ローリーは「何が起こったが全く知らなかった。競技委員から2罰打と言われて、(その時点で)予選通過ラインに後退してしまった。他の角度からの映像がなかったのは残念だ。素振りでボールが動いたのは見えなかったが、自分の名前が取り沙汰されるのは不本意だ。ペナルティを受け入れるしかない」と話した。

続けて「受け入れるのは難しいが、しっかり切り替えてあすのプレーを考えるしかない。ソーシャルメディアで不正行為をした“チーター”と呼ばれるわけにはいかない。だから、72のスコアに署名した。きょう眠りに就く前にしっかりと考える」とうつむきながらコースを後にした。

R&Aはこれを受けて、罰打を科した理由を長文で発表。この状況で罰打を課すには、以下の3つの事実が必要とした。

1.ボールが元の位置から離れて止まったか
2.ボールの移動を『肉眼』で確認できたか
3.ボールが別の場所に移動して止まり、それがプレーヤーの行為によるものと確認できたか

以上の理由から“ルールを司る”R&Aはローリーに2罰打を科した。実際にズームアップされた映像では、ボールのロゴがわずかに動く様子が映し出されていた。

同組のシェフラーは「ボールが動いたことを確認するのは、とても難しい状況だった」としたうえで、「ゴルフの素晴らしいところは、自らにペナルティを課す競技であること。罰打に値するかについて、強い意見を述べるつもりはない。ただ、シェーンはとてもタフな状況だったが、非常に落ち着いてすばらしい対処だった」と話した。(文・武川玲子=米国在住)

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