<マスターズ 最終日◇12日◇オーガスタ・ナショナルGC(ジョージア州)◇7565ヤード・パー72>
2021年覇者の松山英樹は29位で最終日を迎え、7バーディ・4ボギーの「69」をマーク。トータル5アンダー・12位タイで4日間を終えた。
午前11時以降は南南東から風速約1.3〜5.4ⅿ/sの風が吹き、森林に囲まれたコースでは風向きが変わりやすく、打つ前の素振りとアドレスで風が異なる場面も見られた。天候には恵まれ4日間とも晴天が続いた一方で、強い日差しの影響でグリーンは乾き、色も淡くなるほどコンディションは変化。周囲の芝も変色するほどのドライな状態となった。
その影響もありグリーンの難易度は高まっていたが、松山は出だしの1番で約5.5メートルを沈めてバーディ発進。2番では約2メートルのバーディパットを左に外したものの、続く3番パー4で魅せる。左手前ピンに対し、32ヤードの2打目を右手前エッジに運び、傾斜を使って60センチに寄せる巧みな技でバーディを奪い、パトロンを沸かせた。
「タフな感じはあったけど、グリーンはしっかり打てれば止まる感じではあった。スタートは良かったので、伸ばせるかなと思ったけど、そのあとは続かなくて。前半で(バーディを)4、5つ取れれば、その勢いで…という感じだったけど、前半があのゴルフではちょっとね…。4番から5、6、7とちょっと厳しかった」
そう振り返るように、4番パー3ではピン方向へ打ち出したティショットが惜しくもカップ横を通過。下り約5メートルのバーディパットもカップ左ふちをかすめて外れた。続く5番ではティショットを左フェアウェイバンカーに入れ、3打目を約4.5メートルにつけるも2パットのボギー。6番パー3も寄せきれず連続ボギーを喫した。
後半はスコアを伸ばす展開ではあったが「最後の2ホールは特に悔しい」と振り返る。10番で約1.8メートルのバーディパットを沈めてバーディ奪取。12番パー3では奥のバンカーから13ヤードを1.5メートルにつけてパーセーブ。13番パー5では2打目をピン上の傾斜から戻し3.5メートルにつけてスコアを伸ばすなど、随所に好プレーを見せ、16番までに4つスコアを伸ばした。
しかし上がり2ホールで悔しさが残った。17番パー4は3打目のアプローチがカップをかすめて約1.2メートルオーバーし、2パットのボギー。18番パー4は2打目がグリーン左のフェアウェイへ外れ、約10ヤードのアプローチがグリーンに届かず4オン。下り約2メートルのパットを沈めたが、連続ボギーでフィニッシュとなった。
「ミスなので仕方ない。ただ、ボギーで上がれて、あのパットを決められたことで、来年に向けて“また頑張りたい”という気持ちになれたのは良かった」と前向きに話した。
2度目のグリーンジャケットは来年へ持ち越しとなった。「良い状態ででき始めている。しっかりと得られた部分もあるし、そういうところを来年に繋げていけるように、優勝争いできるように頑張りたい」と、再挑戦へ意欲を示した。
4日間を振り返り、「満足できるものと、できないものと半々という感じだけど、やってきたことが間違ってなかったという部分もある。まあ、取り組みが完全に間違いだったというところもあった。ただ4日間を通じてそこまで大きくスイングとか、打ち方を変えずにできたのはプラスかなと思います」と総括。変化し続けるコースコンディションの中でも、自身の“軸”を保ちながら戦い抜いた。
インタビューに応じた松山の表情には清々しさも漂い、次戦への前向きな視線が感じられた。(文・高木彩音)
