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「すごく上出来だった」西村優菜は“圏外”から米参戦後ベスト「67」で予選通過

窮地に立たされていた西村優菜が、圧巻のプレーを光らせた。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2023年5月13日 08時32分

<コグニザント・ファウンダーズカップ 2日目◇12日◇アッパー・モントクレアCC(米ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

カットラインに6打のビハインドを喫して「圏外」からの巻き返しを狙った西村優菜が、華麗にリーダーボードを駆け上がった。5つのバーディを奪ってボギーはなし。トータル1オーバーまで伸ばし、53位で週末への切符をつかんだ。

朝の練習場では、ショットが冴えなかった。「いい動きができていなくて、球も良くなかった。修正しようと考えてやっていたけど、何をやってもうまくいかなくて」。不安が残ったままティオフを迎えることになった。「とにかくウォームアップなので気にせずに行こう」とスタートしたが、その心配は杞憂に終わった。

1番パー4で手前2メートルにつけてバーディとすると、2番では上から3メートルを流しこんで連続バーディ。「スタートから『とにかく行ってやるぞ』という気持ちじゃないとダメだと思っていた。バーディ、バーディで、より乗れた」と3番では10メートルのパーパットが残る状況ながらも「半分ラッキー」とナイスセーブ。そこからはティショットをフェアウェイに運び、グリーンを捉え、バーディパットを打つ、という安定したゴルフを展開した。

パーを並べて迎えた後半11番パー4、初日にティショットを右に曲げてボギーとしたホールでは、ラフにつかまって2打目をグリーンの手前に運ぶだけに留まった。それでも続くアプローチをピタリと寄せてセーブ。「きょうのなかで1番と言っていいほど大きかった。深いラフに入ってしょうもない感じだったけど、アプローチをうまく寄せられた。後半波に乗れた(要因)のは11番かな」と、ここからさらにギアを上げる。

12番パー5で2オンに成功してバーディとすると、14番と15番ではともに4メートルを決めて連続バーディ。ここでトータル1オーバーだった予選通過ラインを突破し、「緊張感もありながら、状況に応じて対応できた」と上がり3ホールはすべて2パットのパー。「すごく上出来だった」という『67』は米参戦後の自身ベストスコアを叩き出した。

出場優先順位を見直すリシャッフル前最後の大会で、初日の出遅れでまさに“背水の陣”という状況に追い込まれていた。リシャッフルの存在も頭をちらつき、「なおさら諦めたくないという気持ち」でこの日の朝を迎え、懸命に18ホールをプレーした。「伸ばさなきゃいけない状況のなかで、一回も諦めることなくプレーできたのでよかった」とホッとした表情とともに心境を語る。

カットラインのプレッシャーについては「慣れてきました(笑)。いつも初日が悪すぎて2日目に上げないとという状況ばっかりなので、慣れたのか成長したのかよく分からないけど(笑)」と、自虐しながらも西村らしいスマイルとともに終えられた予選ラウンド。これで5戦連続の予選突破、そしてリシャッフルに向けて、さらに上位フィニッシュを目指したい週末を迎える。

「週末にプレーできたら、どんどん順位をあげていきたい」と話した西村だが、あとは上を見るだけ。残り2日間でさらに追い上げ、次はリシャッフルを突破していく構えだ。(文・笠井あかり)

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