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米ツアーの“洗礼”も言い訳にはせず 原英莉花が求める「試合でしか増やせない」もの

原英莉花の2日目は「72」とスコアを伸ばすことができなかった。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2024年2月24日 09時30分

<ホンダLPGAタイランド 2日目◇23日◇サイアムCCパタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>

「きょうはパッティングのラインが読めず、探り探りのまま終わった。最後も(カップの)真ん中からではなかったけど入ってよかった」。原英莉花は思い通りにいかない一日を過ごしたが、それでも最後は力強いガッツポーズで締めくくることができた。

原英莉花の“真顔”【写真】

初日を4アンダーで滑り出したが、2日目は「ショット、アプローチがともによくなく、難しいパッティングを入れないといけない展開になった」と足踏みした。特に序盤は、6番までに2つ落とす、苦しい時間を過ごすことに。それでも7番パー5で奪ったバーディで悪い流れを断ち切ると、呼吸を整えた。

この6、7番の2ホールで、ひとつ“修正ポイント”があった。6番パー4は、グリーン左奥から下り面に打ち出して右手前寄りに切られているカップに近づけるアプローチを残した。結果的に、これが逆サイドいっぱいのところまで到達し、ボギーになった。

すると続く7番もセカンドにミスが出て、再び寄せることを余儀なくされることになる。ただここで、ひとつのひらめきが。「そこまでは上げるアプローチをしていたけど、方向転換でそこからランを使うようにしたら、まともになりました」。これが後半に1つ伸ばせた要因にもなった。

最終18番パー5も、189ヤードからユーティリティで打ったセカンドがグリーンを外れ15ヤードのアプローチを残した。ここはカップを越えると、下り傾斜でグリーンからこぼれる可能性もあるシビアな寄せになる。しかし、うまく転がしながらグリーン面に残すと、最後は2.5メートルを沈めた。「とりあえず(トゥデイ)イーブンに戻せてよかった」。自然と拳を握っていた。

この日は同伴競技者のペースがなかなか上がらず、リズムよくプレーするのも難しい状況。米国女子ツアーでは、スロープレーが取りざたされることも多く、その“洗礼”を浴びた形ともいえる。それでも「気にせずマイペースでプレーできるようにしないといけない。ショットがよくなかったから、自分のペースにならなかった」と、これを言い訳にせず、伸ばせなかった原因を自らのプレーのなかに求めた。

順位は30位タイまで落としたが、首位との差は残り2日で6打と決して大きいものではない。「自分の感覚がよくない時に、戻せるような引き出しを持っておかないと。試合でしかそれは増やせない。もっと引き出しを増やしたい」。来季から米国でプレーすることを目指すなか、このタイでの日々は貴重な経験になるはずだ。(文・間宮輝憲)

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