勝みなみが、新シーズン開幕へ向け練習していた茨城ゴルフ倶楽部(茨城県)で取材に応じ、参戦4年目となる今年の米ツアーへ意気込みを示した。目指すのはさらなる“進化”。キャリアハイだった昨年を上回る結果を残すため、準備を進めていく。
「1年通じて予選落ちが少なく、安定してゴルフができていたと思う。でも優勝できた試合もあった。これまでとは悔しさの度合いが違いました。すごく良かったと思う気持ちと、もっといけたんじゃないかという気持ちがあります」。勝にとっての2025年シーズンは、こういった感情が交錯する1年だった。
昨年は米ツアーで27試合に出場し、予選落ちはわずかに3回。8月の「AIG女子オープン」(全英)や、ジーノ・ティティクル(タイ)と5ホールに及ぶプレーオフを戦った10月の「ビュイックLPGA上海」では2位という成績も残している。トップ10入りは6度で、最終的なポイントランキングは18位。74位、78位と、かろうじて80位以内に与えられるシードを手にしてきた過去2年間から大幅に飛躍し、上位60人のみが出場できるシーズン最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」にも初出場した。獲得賞金も100万ドルを大きく超える170万7091ドル(約2億7041万円)。充実の数字が並ぶだけに、“米初優勝”をつかみきれなかった悔しさも残る。
その活躍を支えた要因のひとつにパターを挙げる。スタッツを見ると、平均パット数は『28.63』(1ラウンド当たり)、『1.72』(パーオンホール)でともに2位になるなど、グリーン上の数値が目立つ。「(参戦から)2年間は本当に(グリーン上が)苦しかった。パターって大事だなということを改めて感じる1年でした」と振り返る。
1月29日から始まるシーズン開幕戦「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」は、過去2年間の優勝者のみが出られる試合のため、勝は2月19日開幕のシーズン2戦目「ホンダLPGAタイランド」を皮切りに始まるアジアシリーズからシーズンインする。そこに向けトレーニング、そしてラウンドなどを積んで状態を上げているのが今だ。
主戦場には今季から新たに同学年の原英莉花、そして後輩の櫻井心那が参戦。日本勢は15人の大所帯になる。これには「めちゃくちゃうれしい! 仲間が増える感覚。とくに英莉花ちゃんは同級生だし、そこで集まれるのが楽しみです」と声を弾ませた。オフには食事などをともにする“仲間”との切磋琢磨にも期待ができる。
26年の目標は、ずばり「初優勝」しかない。「メジャーも5試合あるのでそこも勝ちにいきたい。しっかりそこに向け、いいゴルフができるよう、土台の部分をしっかり整えていけるように。常にいい状態で試合に臨める1年にしたいです」と誓いを立てる。
「不安要素はほぼない」とスイング面などで新たに取り組むこともなく、今は「忘れがち」という基礎を強く意識し、練習に向き合っている。取材中は何度も「進化」という言葉を聞くことができた。本人の手応えも強い。初優勝へ向け、着実に歩みを進めてきたこれまでを糧に、4年目は大輪の花を咲かす年にする。(文・間宮輝憲)
