かねてジュニアとの交流を望んでいた宮里にとっても、今回のイベントは特別な機会だった。「子どもたちと触れ合いたいとすごく思っていて、いつか私もやってみたいなと思っていた」といい、「子どもたちが真剣にゴルフに取り組んでいる姿勢って、すごくうれしいですし、純粋にゴルフを楽しんでほしいなと思うので、参加できて、私自身がいろいろ勉強になっています」と実感を込める。今後に向けても「すごくいいきっかけ」となる貴重な時間となったようだ。
レッスンでは、スイングやショートゲームを指導しながらジュニアと積極的に言葉を交わし、その表情は終始やわらかく、楽しげだった。そんな宮里が子どもたちに感じてほしいと語るのが、「純粋にゴルフを楽しむ」こと。
「近くに全米女子オープンチャンピオンの方がいるので、みんなそういうふうに(世界を)目指していると思いますし、そのアシストというか、サポートができればいいなと思いますけど、みんながみんな、世界を目指すかどうか、それは置いといて、純粋にゴルフを楽しむというのは大事だと思う。あまり“こういう”ゴルフマインドになってほしくない気持ちはあります」
海外での生活が長かった宮里が言う“こういう”ゴルフマインドとは、妥協を許さないストイックな姿勢。「アメリカにいてすごく感じたこと。日本のジュニアって、競技ゴルフに対してすごく真剣に取り組む」「いいことだと思うんですけど、ゴルフはゲームだから、純粋に楽しむということを今回、すごく学んでほしい。世界に行くのは、後々でいいんじゃないかなと思います」と胸の内を明かした。
結果や目標に向かって努力することやゴルフそのものを楽しむこと。その両立の大切さを伝えたいという思いは、笹生も同じだ。目標達成までのプロセスを楽しむ姿勢に、2人の考えは重なっていた。
片平さんはこの場を「スペシャルなイベント」と表現する。「いまのジュニアがどんなレベルなのかも分からなかったので、私自身も勉強になりました。優花ちゃんの教え方を見ていると、一人ひとりにしっかり向き合っていて、本当にすごいなと思いました」と話し、学びと刺激を得た様子だった。
笹生は今回のようなイベントを今後も継続していきたい考えだ。「1回目なので、いろいろ覚えることはたくさんあると思うんですけど、これが最後じゃないということを私は祈っています」と笑顔で2人に視線を向けた。来年もこのメンバーで、ジュニアたちに“ゴルフの楽しさ”を伝える光景が見たい。(文・高木彩音)
