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“長かった一日”はバーディで締めくくり 72ホール短縮に西村優菜の戸惑いと覚悟「一打一打がなおさら大事になる」

Qシリーズは第3ラウンドが順延になり、短縮競技が決定した。西村優菜は何を思う?

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年12月8日 11時27分

<Qシリーズ(最終予選) 4日目◇7日◇マグノリア・グローブGC(アラバマ州)◇フォールズC=6643ヤード・パー71、クロッシングスC=6664ヤード・パー72>

フォールズCの1番ティから午前9時17分にスタートする直前、西村優菜は“一時中断”の報告を聞くことになった。開始前から降っていた雨は、次第にその強さを増し、コースは水が浮く状態になっていたからだ。

【写真】グリーンに水が浮いていました

その間はクラブハウス内のレストランで過ごした。だが、昼食を終えても“水入り”からの再開のアナウンスは届かない。結局、『午後2時30分再開』という一報を受けたのは午後1時30分。実に5時間25分の待ち時間になってしまった。

それでも、「スタートしてなかったのがラッキーな感じがしました。けっこう長かったけど、クラブハウスで待って、練習する時間も1時間くらいはあった。ラッキーも重なって、いい感じで調整してスタートできた」と、そんな状況に前向き。そして、すっかり雨がやんだコースに飛び出した。

日没サスペンデッドは不可避という状況。それでも気持ちを作り直し、集中した。もともと「難しい方」と言っていたフォールズCの地面、そして芝は、たっぷりと水分を含み、前日までと同様でより長く感じるコンディションだ。実際、「打点を合わせるのがすごく難しい」と西村も手を焼き、4ホール目まではパーを並べた。

終了のホーンが鳴ったのは、午後4時15分のこと。この時は5番パー5の3打目地点にいた。まだボールが見える状況だったため、グリーンを狙うショットを放つと、これが2メートルにピタリ。続くパットも沈めて“バーディ締め”に成功した。「最後はウェッジで打てたので、そこでバーディが取れてよかった」と、狙い通りの結果にうなずく。トータル7アンダーに伸ばし、暫定6位タイと上位をキープした。

初日の競技が行われる予定だった4日(木)も大雨で中止になり、その時点で今年も9日(火)に設定された予備日を使うことが決まっていた。その遅れに輪をかけるような中断は、90ホールから72ホールへの短縮という結果ももたらした。あす8日(月)は午前8時に第3ラウンドを再開予定。その後、組み替えなしで最終ラウンドもスタートし、可能な限りプレーする方針だ。

この決定に、「私は長いほう(90ホール)がコツコツできてよかったなという感じです」と戸惑いも隠さない。それでも「中断の途中から『72ホールになるかな』とも思っていたので、そうだろうな」と、しっかりと自分のなかで消化は済ませた。「一打一打がなおさら大事になってくる」。やることは変わらない。ここからもコツコツとバーディを積み上げていくだけだ。

待ちくたびれた一日だが、あす以降にもつながる最後のバーディは、一服の清涼剤にもなりそう。「ひとつずつ。あしたもイレギュラーな感じになると思うけど、丁寧にいきたいです」。ここから“待ったなし”の終盤戦に差し掛かるが、集中を切らすわけにはいかない。(文・間宮輝憲)

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