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開幕からは5戦連続で予選落ち。15年の年末に腰を痛め、満足な練習もできないうちに開幕。「練習ができなかったので結果も出ないですし、痛み止めを飲みながらのプレーでした。その痛み止めも効かない日があったりして」、苦しい立ち上がりとなった。「マクラを変えたり。あと、寝るときのマット。普段は持ち歩かないですけど、持ち歩くようにしたり。(ケガに)良いと言われているところには全部行って、少しでも良くなるように」、地道な努力を続けていった。
ケガが完全に癒えたのは9月ごろだが、5月ごろから結果は残せるようになっていた。今年一番の“見せ場”となったのは8月末の「カナディアン・パシフィック女子オープン」。上原は3日目の11番パー3で31度のハイブリッドを使ってホールインワン。そして最終日も8番パー3を7番アイアンで一発で決め、米国女子ツアー史上4人目となる2日連続のホールインワンを奪取。「カナディアンオープンの前の1週間は久しぶりにお盆を沖縄で迎えられました。父の前でウートートー(※沖縄弁で、手を合わせるの意)もして。そのおかげか、カナディアンオープンでは神がかってたことがたくさんありました」。快挙には09年に亡くなった父・美代志さんやご先祖様の“加護”もあったのかもしれない。
後半戦は安定した成績を残し、「最後の追い上げはよく頑張ったなという感じなので、点数でつけると、75点ぐらいですかね。前半の苦しい流れから、最低限のところまで持っていけたのは、自分の中ですごく大きな自信になりました」。4年連続のシード権を獲得し、来季も米国を主戦場に戦う。
来季の目標は「優勝したいです」。年末からオーストラリアのコーチの元で調整し、開幕1週間前ぐらいから仲の良いシエラ・チョイ(韓国)とフロリダで合宿を張る予定。「今はパーオン率が低いので、その辺はコーチと話をしながら。日本でもアメリカでもどんどん若手が増えてきていて、レベルが毎年上がってきているのは感じますね。でも、その中でアメリカで頑張りたい気持ちが強いですし、しっかり自分自身と向き合って自分を見失わないで、自分らしく戦いたいです」。