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伸ばしきれないムービングデーに悔いも… 西村優菜は「嫌い」なアプローチに成長実感

西村優菜はスコアを伸ばしきれなかったが、アプローチの成長を実感する1日となった。

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2024年5月19日 09時45分

<ミズホ・アメリカズオープン 3日目◇18日◇リバティ・ナショナルGC(ニュージャージー州)◇6675ヤード・パー72>

平均スコア「70.327」で伸ばしあいとなったムービングデー。西村優菜は悔しさをにじませて18番グリーンを降りた。3バーディ・2ボギーの「71」と1つ伸ばすにとどまり、7位タイから20位タイに後退。「一日中うまくいかなかった」とため息交じりだった。

難易度高し 15番のアプローチ【写真】

3番パー3でバーディを先行させていい流れに乗りかかったが、その後のチャンスが決め切れない。9番でボギーが来てターン。初日ダブルボギー、2日目ボギーと“鬼門”の11番パー3は5メートルをジャストタッチで決めてリベンジのバーディとしたが、その後はグリーン上であと一筋でボールがカップに沈まなかった。

目下課題に挙げているショットについては「気持ち悪かったというのはなかった」とまずまずの感触。そのぶん、流れを決める5~6メートルのバーディチャンスが決まらなかった。それでもこの2日間で合計2バーディ・3ボギー・1ダブルボギーと落としていたインコースは1つ伸ばすことに成功。かみ合えばビッグスコアを出せる予感もある。

耐える時間が続いた中でも、スコアを落とさなかった「いいセーブ」があったことはうれしい。2022年の日本ツアーではリカバリー率70.6306%で全体2位だったが、「ペタペタの芝が嫌いで。このグリーン周りはくぼみに落ちちゃうし、芝も寝ていてペタペタ。ちょっと怖い感じがある」と米ツアーでは苦手意識に変わった。そんな本音を話すが、15番、16番と華麗な技を魅せた。

15番パー4ではショートサイドで右ラフの傾斜から。「手前に傾斜があってワンクッションはできなかった。球を上げて、グリーンに乗ったところに落とすイメージ」とその言葉通りに放たれたボールは50センチに寄った。ティイングエリアが前に出てワンオンチャレンジとなった16番パー4では、グリーン手前の花道から。距離があり、ピンの5ヤードほど手前からは下り傾斜になる。「傾斜までいけば勝手に転がってくれるだろう」と傾斜までの距離感と落とし場所を確認した。

「DT(キャディ)も協力してアプローチ練習に付き合ってくれる。とにかくイメージを出すのを手伝ってくれる。どこに落とすか、どういう高さで打つかというのを常に二人で話しながら練習をしていて、試合のような感じで練習できているのがいいのかな。それを生かせました」。16番も傾斜を使いながら50センチにピタリとつけて“寄せワン”のバーディ。そんな成長も実感しながら、最終日へと向かう。

4打だった首位との差は6打に広がった。「気持ちを切り替えてビッグスコアを目指して頑張りたい」。最終日に「66」をたたき出して3位に食い込んだ3月「HSBC女子世界選手権」以来の今季2度目のトップ10入りを狙う。(文・笠井あかり)

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