女子ゴルファー日本一を決める「日本女子オープン」は、申ジエ(韓国)が制し、通算30勝の永久シードと国内メジャー4冠を同時に達成した。快挙の舞台となった兵庫・宝塚ゴルフ倶楽部は今年で開場100周年。新コースと旧コースの計36ホールを有し、旧コースでは1953年「日本オープン」、新コースでは2009年「関西オープン」が開催されているが、女子ツアーは今回が初めてだった。
大会は手づくりの3ホールから始まった旧コースで開催された。長い歴史のなかで初の女子ツアー。大会2日目の10月2日は開場記念日だったことにも、不思議な縁を感じる。
宝塚GCはコースメンテナンスに万全を期した。ほとんど雨が降らなかった猛暑の8月には、週に2~3回ほど、夜間に旧コース18ホールすべてのグリーンに氷をまいたという。早朝には、溶けたり、一部シャーベット状になった氷を取り除く作業を行い、営業を続けていたという。
「通常の散水では地中にしみ込んだ水の温度が高くなって、根をダメにする。地表にどれだけ水をまいても、芝はかなりのダメージを受けるんです。ホント、みんな努力してくれました」
そう教えてくれたのは、宝塚GCの理事の一人だった。ジエは「素晴らしいコースで優勝できてうれしい。グリーンもすごくキレイでした」と話していたが、多くの選手がグリーンやコースを絶賛していた。コース管理に携わった方々も、苦労が報われた思いだろう。
ゴルフ場ができる前はみかん畑だった周囲には、今ではマンションが立ち並び、最寄りの阪急逆瀬川駅からゴルフ場までの逆瀬川沿いには瀟洒(しょうしゃ)な戸建てが並ぶ。ギャラリーバスの運行やギャラリー駐車場の確保は物理的に不可能。約1キロ離れた逆瀬川駅からの徒歩が、ギャラリーの唯一のアクセス手段だった。それでも逆瀬川駅から大阪市中心部・梅田までは30分という便利さもあって、大会期間中は大勢のギャラリーが会場を訪れた。
4日間のギャラリー数は、今季初の3万人超えとなる3万666人。雨となった最終日は1万人には届かなかったが、8539人が詰めかけた。傘を差しながらの観戦。それでも、多くのギャラリーは片手にスマートフォンを持っていた。