<ダイキンオーキッドレディス 2日日◇6日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>
大歓声が13番グリーンを包んだ。実測147ヤードのパー3。7番アイアンを振り抜いた小祝さくらがホールインワンを達成した。
「惜しいのはあるけど、いつも入らないので、ピンは筋っていたけど、さすがに入るとまでは予想していませんでした。ボールが消えた瞬間はすごくびっくりしました」
ピンに向かって真っすぐ飛んでいったボールはピン手前1メートルほどに着弾し、そのままカップに吸い込まれた。プロ2年目だった2018年「KKT杯バンテリンレディス」初日の3番パー3以来となるキャリア2度目の快挙だ。
しかも、昨年9月に左手首の手術を受け、長いリハビリを終えての約8カ月ぶりの復帰戦。快気祝いのような¨劇弾¨に、普段のラウンドでは喜怒哀楽をほとんど表に出さない27歳は同組の新垣比菜、荒木優奈、キャディたちと笑顔で次々とハイタッチ。派手なガッツポーズなどは一切なかったが、本人曰く「MAXのパフォーマンス」で、8年ぶりのエースを喜んだ。
「はい、そうですね。前回のエースのときは入ったのも分からなかったので、何にもしなかったです。ボールもどこかにいきました。今度はお守りにして、キャディバッグに入れようと思って、何か隠しました」
13番には全日&達成者全員に賞金50万円のホールインワン賞が懸けられている。「おいしいものが食べたいと思いました。泊まっているホテルの近くに有名な沖縄ステーキのお店があるので、そこで食べたいです」
初日は「75」の3オーバーで72位と大きく出遅れた。予選落ちもちらついた2日目だったが、前半で奪ったエースで勢いづき、インは3バーディを加えて「31」。後半のアウトも2バーディ・1ボギーと1つ伸ばして「66」。トータル3アンダーの13位で楽々と決勝ラウンドに進んだ。
「課題だったアイアンショットだったり、きのうは後半にちょっと乱れたドライバーショットを修正できた。このスコアは想定内ではないけど、よかったです。修正したのは、ボールと体との距離ですね。ちょっと離れすぎていました」
すべてのクラブで体をボールに近づけた。「10センチないくらいです。最初は大丈夫かなと思ったけど、昨日のラウンド後の練習で意外といい球が打てた。昔は近かったけど、だんだん遠くになっていました。13番のティショットも、近くに立って打ちました」
1月中旬から行ったハワイ合宿で芝生からボールを打ち始めたばかり。まだ、試運転の段階ながら、ツアー通算12勝の看板はダテじゃない。「カットラインのなかに食い込めるように、前半でまず2アンダーを目標にプレーしました。ホールインワンからいい流れを作れたと思います」
本番2ラウンド目でしっかり結果を残した。「でも、まだ優勝なんて感じはない。完璧なゴルフができているわけではないので。でも、明日も目標は大きく持って、そこに向かってやっていきたいです」。手術した患部のケアは欠かせないが、痛みはない。それが、今の小祝にとっては一番うれしい収穫かもしれない。沖縄ステーキを食べ、パワーも充電し、週末に臨む。(文・臼杵孝志)
