(6)LPGA入会制度変更、リランキング制度導入…大幅な変革が!
1つ目は、LPGAへの入会についてだ。
女子ゴルフでツアープロを名乗るためには、2パターンの登録が必要になる。LPGA会員とTPD(トーナメント・プレーヤーズ・ディビジョン)単年登録だ。LPGA会員はプロテストに合格した選手に与えられるもので期限はないが、TPD単年登録はサードQT以上の進出者が1年間のみ適用できるもの。
金銭面の違いは大きく、LPGA会員は入会金として60万円、月会費6,000円を支払うのに対し、TPD単年登録は入会金・月会費がない代わりに、登録料54万円を毎年払う必要がある。QTのエントリーフィーもTPD単年登録は倍額。またLPGA会員は福利厚生としてホテルやレンタカーを優待料金で使用できるが、TPD単年登録は受けることができない。
これまではプロテスト合格以外に会員への道はなかったが、2017年からは、TDP単年登録選手がレギュラーツアー優勝をした場合、理事会の決議によりLPGAへの正式入会が承認されることとなった。2011年に廃止されたが、改めて復活した制度だ。
第一号となったのは4月の「サイバーエージェントレディス」を制したキム・ハヌル(韓国)。このほかにも畑岡奈紗、イ・ボミ(韓国)、テレサ・ルー(台湾)ら9人に認定証が渡された。
⇒ イ・ボミ、キム・ハヌル、畑岡奈紗らがスーツ姿でLPGA入会式に出席!
2017年の既定では、プロテストに合格していないTPD単年登録者は、優勝もしくは3年連続で賞金シードを有すれば、実技テストを受けずに入会が認められていたが、2018年度以降は、さらに入会条件は"緩く"なり、シード権を獲得した翌年度には理事会の決議を経て、入会できる制度に変更。例をあげるとすれば、2017年に初シードを獲得した三ヶ島かなはTPD単年登録だが、来年以降は賞金シードを獲得するとプロ入会が認められるようになる。
前述したように会員と単年登録の差は大きいため、これまではファイナルQTでツアーフル参戦権を手にしたとしても、プロテストに合格できていなければ、その期間のツアーを欠場しても、受験を選ぶ選手が多かった。2017年も川崎志穂がそのケースを選んで、見事合格を果たしている。
過去には、成田美寿々がシード選手の立場として、プロテストを受験したことが話題となった。2011年に最終プロテストに不合格となったが、QTでは26位となり、2012年にツアーフル参戦。同年の『富士通レディース』で初優勝し、シードを獲得したが、2013年に2度目のプロテスト受験を選んだことからも、会員の価値は大きい。
来季以降は、仮にプロテストに合格できずとも、QT組としてツアーに参戦できれば、別ルートでの入会の可能性が広がったというわけだ。
ただ一方で、QTでのツアー参戦に関する規定はこれまでよりも厳しくなった。
大きな制度改革の2つ目はリランキング制度の導入だ。
開幕当初の出場優先順位をシーズン中に見直すリランキング制度。2017年まではQTランク35位前後であれば、翌年のレギュラーツアーにほぼフル参戦ができたが、選手間の競争力を高め、ツアー強化を図ることを目的にこれを改正。
QT1位になったとしても、『アース・モンダミンカップ』までの前半戦出場権は確保できるが、仮に前半戦すべての試合で予選落ちとなった場合は、後半戦の出場優先権を決めるリランキングリスト(更新は6月、9月の2回)により、はじき出されてしまうことになる。2018年前半戦はQT組にとって、例年にない厳しい戦いになるといえるだろう。
⇒ リランキング制度、フォールシャッフルとは?
QTに失敗した選手にとっては大きな恩恵が受けられる可能性がある。出場を果たした試合で賞金を重ね、リランキング前までの成績次第では、その後の出場が可能になるだけに、少しでも出場試合数を確保するため、"推薦枠の取り合い"になる可能性も…。
<2017年 国内女子ツアー 十大ニュース ラインナップ>
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(2)「韓国のセクシークイーン」が初参戦!アン・シネ旋風
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(4)イ・ボミが大不振…賞金ランク23位は過去ワースト
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(6)リランキング制度導入…大幅な制度変更があったLPGA
(7)畑岡奈紗プロ初勝利&メジャー最年少連覇
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(9)「鉄人」の連続試合出場記録が241で途切れる
(10)3人の賞金女王を育てた清元登子氏逝去