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松森彩夏 〜実績を超えている現状に追いつきたかった【新鋭・美女プロ図鑑】

2016年に大きな飛躍を遂げた選手の一人、松森彩夏(スターツ所属)。10月の『富士通レディース』では逆転でのツアー初勝利を達成。シード選手としての初シーズンは、優勝1度、TOP10入り5度で賞金ランク15位。上位に食い込んで知名度を上げたが、注目度の高さに成績面が追いついていない自身を立ち位置を打破するために奮闘していた。(取材・標英俊/写真・秋田義和)

配信日時:2017年1月1日 13時00分

2016年は『富士通レディース』で初優勝を果たした松森彩夏
2016年は『富士通レディース』で初優勝を果たした松森彩夏

実績より先に行ってしまっていた自分の現状。そこに追いつくために…

 「開幕当初は"前半戦での初優勝"が目標。優勝は後半戦でしたが、今年の目標は達成できたと思っています。ですが…もう少し優勝争いに加わりたかったので、年間を通したら達成度は70点ですかね。もっとトップ10以内に入れたと思う」。

 成績だけ見ればツアー参戦3年目での飛躍の年となり、順風満帆と言えるシーズンだが、1年間を通しての自己評価は100点満点には届かず。今年から味の素と栄養サポート契約を結び、食事プログラムと重点的なトレーニングにより、開幕戦『ダイキンオーキッドレディス』開催時には、前年から5kgの増量に成功。身長170cmのスラッとした体型で線が細かった昨季から肉体改造を行い、体力面での不安が解消されたことで、予選落ち数は18試合(2015年)から3試合(2016年)に激減したが、20位前後の"もう少しでトップ10フィニッシュ"という展開も多かった印象が30点減の理由だ。

 近年の女子ツアーは勝利実績がなくとも、ツアー初参戦時に複数のスポンサーがついているプロが多く存在するが、フル参戦初年度の昨季に2度の優勝争いを繰り広げた松森もメルセデス、JAL、サッポロビール…からスポンサードを受けており、若手のなかでも最大級の期待を受ける。さらに今年8月末には用具使用契約を結ぶテーラーメイドの主力ブランド『グローレF』の広告塔を尾崎直道とともに務める大役を掴んだ。

 「グローレブランドを使っていなかったら『得意クラブはドライバーです』と言えなかったかもしれない」とプロ入り前からともに戦ってきた相棒ブランドの顔。大きなプレッシャーを伴うが、松森は自身の立ち位置を把握した上でモチベーションに変えていたという。

 「プレッシャーにはならなかったです。逆にがんばろう!、って。グローレFの広告塔としてたくさんの人に顔を覚えてもらう機会を頂けたのはすごく光栄なこと。ちょうど同時期にはJALの機内宣伝にも出させていただいた。成績より先に行ってしまっている自分の現状も当然わかっていました。(実績と扱われ方が)合っていないとは思っていましたが、合わせられるように自分を上げていきたい、と思うことができた。たくさん使って頂いたのはプラスだったかな(笑)。財産になったと思います」

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