ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ
注目!
ツアー情報

自身初のシーズン3勝 鈴木愛が最後の1打で見せた女王たる所以

自身初のシーズン3勝 鈴木愛が最後の1打で見せた女王たる所以

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2018年5月13日 16時19分

ウィニングパットを沈めて拳を握る鈴木愛
ウィニングパットを沈めて拳を握る鈴木愛 (撮影:上山敬太)
ほけんの窓口レディース 最終日◇13日◇福岡カンツリー倶楽部 和白コース(6,292ヤード・パー72)>

やはり最後はこの人だった。荒天の中で行われた「ほけんの窓口レディース」最終日は鈴木愛菊地絵理香の順位が何度も入れ替わるまさに“死闘”。そんな一進一退の戦いの末に、カップをその手に掴んだのは、18番でバーディを奪った賞金女王であり、昨年覇者の鈴木だった。

【写真】これが女王の強さ 黙々とパット練習を行う鈴木

後続に1打差の首位でスタートした鈴木は、3番で幸先良くバーディを奪ったものの、8番でボギーを叩くと伸ばしてきた菊地に並ばれてしまう。さらに折り返しての10番でバーディを奪った菊地に首位の座を明け渡すと、その後も伸ばしあぐね、ボギーを叩いた15番ではチップインバーディを決められて2打差に後退。「もうダメだと思った―」。

それでも女王は諦めなかった。16番、17番としびれる距離のパーパットを沈めて粘ると、対する菊地は連続ボギー。すでにホールアウトしているアン・ソンジュ(韓国)と共に、3人が並んで最終18番ホール(パー5)を迎えた。最低でもバーディを獲らなければプレーオフとなる展開。ここからが真骨頂だった。2打目を残り83ヤードに置くと、3打目は54度で1mにピタリ。先に打った菊地はバーディパットを決められずパー。入れれば優勝となるパットを、鈴木らしくど真ん中からねじ込み右手でガッツポーズ。エクストララウンドに持ち込むことなく今季3勝目を挙げた。

最後の1打に鈴木の強さが詰まっていた。「もう(プレーオフでも)、ここまでピンに付けられない。これを外すと勝つチャンスはなくなるだろう」。そんなプレッシャーの中で浮かんできたのは自信。それは練習から来るものだった。

「この距離はたくさん練習している。昨日も夕方まで何度もやった。練習どおりに行こうと思った」。何故この距離を練習していたのか。それは前日、同ホールで同じ距離を外していたからだった。「昨日しっかり打てなかった分、同じ1mくらいの距離をしっかり打てるよう、壁にぶつける練習を何度もしました。その成果が最後に出た」。優勝を決める場面を想定できたこと。そして、練習どおりにできるメンタルが優勝へと導いた。

他にも今季初優勝となった「Tポイントレディス」では、開催週の火曜日に様々な位置からアプローチ練習を行い、勝利を手繰り寄せる最終日のチップインバーディへとつなげた。鈴木といえばその類まれな練習“量”ばかりに目が行きがちだが、試合につながる“質”の高い練習ができているからこその強さなのだろう。

これで自身初となるシーズン3勝目。次なるターゲットは海外メジャー「全米女子オープン」だ。来週から日本で2試合に出場した後、決戦の地へと向かう。「昨年、予選落ちしている大会。まずは自分が納得するゴルフをしたい。そして、私たちはどんな場所でも成績を残さなければいけない仕事なので、良いプレーを出せるように頑張りたいと思います」。しっかりと対策を打ち、同じ轍は二度踏まない日本の女王。今季2度目の海外メジャーでは、どのような準備をして、どれほどのプレーを見せてくれるのか。(文・秋田義和)

【この大会のニュース】

読まれています

JLPGAツアー 週間アクセスランキング

ランキングをもっと見る

大会情報

  1. 国内男子
    開催中
    2025年12月4日 12月7日
    ゴルフ日本シリーズJTカップ
  2. 米国男子
    速報中
    2025年12月4日 12月7日
    ヒーローワールドチャレンジ
  3. DPワールド
    速報中
  4. DPワールド
    速報中
    2025年12月4日 12月7日
    ネッドバンクゴルフチャレンジ
  5. アマチュア・その他
    開催中
    2025年12月4日 12月8日
    LPGA Qシリーズ(最終予選)
  6. アマチュア・その他
    終了
    2025年12月2日 12月5日
    JLPGAファイナルQT

おすすめコンテンツ

関連サイト