「優勝を決めた瞬間は忘れられません」。金田久美子は昨年の「樋口久子 三菱電機レディス」で実に11年189日ぶりの“史上最長ブランク”で勝利を飾った。喪失していたシード復活を果たし、ツアー3勝目をねらう新シーズンが始まる。
復活優勝の原動力になったのは、“諦めない気持ち”だった。昨年は「結構いいゴルフができるようになった年」と上位争いにもたびたび加わり、三菱電機レディスはシーズン3度目の最終日最終組入りだった。優勝を2回逃した悔しさはもちろんだが、金田の背中を最も強く押したのは「調子が悪かったときも諦めずにゴルフをやり続けてきたこと」。11年間、勝利に向かって続けてきた努力が、やっと実った瞬間だった。
オフはよろこびにも浸りながらも束の間、次の勝利に向けての準備を進めてきた。上半身を中心に「体の強化」に励み、早めに開幕戦の地に入った。コンディションの最終調整を行いながら、新シーズンを今か今かと待っている。
沖縄戦には15回目の出場となるが、過去最高位は11年大会の7位タイ。直近2年は予選落ちを喫している。「2023年の初戦になるので、スタートダッシュができるように、最終日を後ろの方で回れるように頑張ります」。今季の目標は「1勝以上すること」。元祖天才少女“キンクミ”の第二黄金期到来に期待したい。
