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パターグリップ“二刀流”で笠りつ子が4位フィニッシュ「構えたときの感覚で決める」

笠りつ子はパターのグリップを、順手とクロスハンドで使い分けている。

所属 ALBA Net編集部
河合 昌浩 / Masahiro Kawai

配信日時:2023年6月25日 16時59分

どちらもきょうの最終日。左の写真は順手で、右の写真はクロスハンドで握っている
どちらもきょうの最終日。左の写真は順手で、右の写真はクロスハンドで握っている (撮影:鈴木祥)

<アース・モンダミンカップ 最終日◇25日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6650 ヤード・パー72>
 
総額3億円、優勝5400万円の超高額賞金大会「アース・モンダミンカップ」最終日。トータル4アンダー・24位タイからスタートした笠りつ子が1イーグル・6バーディ・1ボギーで7つスコアを伸ばし、4日間トータル11アンダーとして4位タイでフィニッシュした。

若手の台頭が著しい今シーズン、笠がベテランの意地を見せたラウンドだった。この日の7アンダーで笠は、決勝ラウンドにおいて各日のベストスコアにかかった賞金100万円を獲得。そして今大会では、3日目と最終日にいずれもパー4でイーグルを奪取する好調ぶり。大会の中で複数イーグル奪取は、自身初のことだという。
 
「きょうは残り83ヤードを52度のウェッジで打ってイーグルを獲りました。サントリーレディスでも同じくらいの距離を52度でイーグルにしているので、ウェッジの調子がいいのかもしれません」
 
そう話した笠だが、3日目のイーグルは2番ホールの距離が324ヤードから243ヤードに変更になり、ドライバーでワンオンに成功して獲ったもの。これはショットの精度が、全体的に上がってきている証拠だろう。
 
「生涯獲得賞金10億円突破を目指しているので、高額賞金大会は頑張りたいと思っています(笑)。いまは7億円ちょっとなので、まだまだ頑張らなくちゃいけませんが。そういうことだけじゃありませんが、調子は上がってきています」
 
調子が上がってきた要因に、パターのグリップチェンジもあるという。今大会でキャディを務めたツアー1勝の先輩プロ、竹末裕美のアドバイスもあって、通常の順手握りと左右の手を逆に握るクロスハンドを採用している。
 
「どっちのグリップをどういうときに使うとかは決まっていません。私的には順手がいいんだけど、クロスハンドが結果が出ているので。ちょっとクロスは恥ずかしい感じがしているんですが…半々くらいの感じで握っています。構えたときの感覚でどっちのグリップにするか、決めています」
 
3月開催の「アクサレディス」でパッティングの練習をしていたとき、感触が良かったことからクロスハンドグリップを採用し始めたのだという。「右手でストロークをしたいタイプなんですが、順手よりクロスハンドのほうが右手首が悪さをしないんです」と、その理由を教えてくれた。
 
「色の白いは七難隠す」というが、笠は「パットの二刀流グリップで七難隠す」というわけだ。最後に「ベテランの意地を見せられましたね」と声をかけると、「そうですか。見せられていたら、よかったです」と笑顔が返ってきた。(文・河合昌浩)

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