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飛ばしだけでない、勝みなみは随一のパッティング巧者 過去イチのコースでみた女子ツアーの伸びしろ【辻にぃ見聞】

飛ばしだけでない、勝みなみは随一のパッティング巧者 過去イチのコースでみた女子ツアーの伸びしろ【辻にぃ見聞】

配信日時:2022年10月4日 13時04分

日本一の女子ゴルファーを決めるナショナルオープンで勝みなみが樋口久子、畑岡奈紗に続く史上3人目の連覇達成。アンダーパーがわずかに2人という我慢比べとなった今大会で、3打差を逆転して快挙を成し遂げた。そんな熱戦を上田桃子、松森彩夏、吉田優利を指導するプロコーチの辻村明志氏が深堀する。

敗者のふたりも笑顔で称えあった【写真】

■鳥肌モノ、そしてツアーレベルをさらに引き上げるセッティング

落としどころが狭いフェアウェイに、長く伸びたラフ。木がスタイミーに生えるなど空中ハザードが阻み、硬くて速いグリーン。ひとことで言うと「ザ・メジャー」のセッティングだった今大会。辻村氏からも「素晴らしい、過去イチ、鳥肌、感動、100点」とコースセッティングを賞賛する言葉が止まらない。

優勝スコアはトータル3アンダーという超難のセッティング。そんななかでプレーできたことに「選手たちはよろこびを感じているのでは」と語る。「当然、選手たちは上位を目指しますが、今大会ではまず“4日間戦いたい”という思いを持った選手も多かったのではないでしょうか。土曜日、日曜日のセッティングを攻略したい、たくさんの歓声のなかでプレーしたい、と選手たちを奮い立たせるようなコースでした」。昨日よりもいいスコアで回りたい、明日はどうやって攻略しようか。そのように頭を悩ませながらも、選手たちにとっては充実し、忍耐強くプレーできるかという挑戦になった4日間だっただろうと想像する。

一方で、女子プロの“実力”についてもひとこと。「いつもはロースコアを出す選手たちも、今回ばかりはそうはいきませんでした。いまでは“日本のゴルフは世界レベル”とも言われていますが、このセッティング相手にはほとんどの選手が苦戦しました」。今シーズンは72ホールボギーなしの優勝、ツアー新記録の「60」が誕生して優勝スコアは2桁アンダーが当たり前。だからこそ、この難セッティングを前に選手たちは世界の大きさ、ゴルフの難しさを実感しただろう、と辻村氏は語った。このようなセッティングが、さらに女子ツアーのレベルを引き上げていくことにも、期待を寄せている。

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