前日もあたりが暗くなってからのホールアウトにも関わらず、「翌日のスタートも早いうえに時間は決まっていない状況でした。でも、自分は練習を続けてやってきている。だから帰るのは違うなと思った。きょうがよくても毎日いいわけじゃない。なにかきっかけをつかもうと思った」。いつもの“ルーティン”を崩さなかったことは復活優勝への大きな伏線だった。
久々の優勝スピーチで苦悩を明かした後、「また、これに満足することなく、たくさん勝てるように精一杯頑張ります」と言い、深々と頭を下げた鈴木。涙をぬぐい、最高の笑顔を見せたとき、女王はまさに強く、美しく輝いていた。(文・秋田義和)
