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「今度こそ胸を張って優勝したと言える」 青木瀬令奈が4日間大会でつかんだツアー2勝目の意味

「今度こそ胸を張って優勝したと言える」 青木瀬令奈が4日間大会でつかんだツアー2勝目の意味

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2021年6月13日 18時26分

現在28歳の青木が初優勝を挙げたのは、4年前の「ヨネックスレディス」。初日が悪天候のため中止となり、36ホールの短縮競技となった大会だ。「自分のなかでもそう思っていたし、“3日間で勝たないと優勝じゃない”と言われたこともあった」。これがずっと胸にひっかかっていた。そしてきょう3日間どころか、さらに実力差が出ると言われる4日間大会で勝利をあげた。「今度こそ胸を張って優勝したと言えますね。ホッとしました」。“やっと優勝できた”。

今季は不振に陥り、この試合前までの賞金ランキングは1436万8975円で63位と“シード圏外”にいた。特に今年に入ってからは5度の予選落ち(棄権が1回)と、苦しい時間が続いた。さらにコロナ禍の影響もあり、所属先を失いフリーにもなった。そんなことが積りつもって、昨年から「潮時」という気持ちが頭に浮かぶこともあったという。

しかし、青木と同じ高級時計メーカーのリシャールミルと契約を結ぶレーシングドライバーの松下信治(のぶはる)さんや、15年からコーチ、そしてキャディとして支えてきた大西翔太氏ら周囲の人々の言葉で、先月ころから再び前向きにゴルフと向き合えるようになった。この最終日も、あの手この手を使ってリラックスさせようとしてくれたコーチに対して、「感謝の気持ちでいっぱい」という思いを口にした。

「願えば叶う。優勝したいと思い続けた1週間でした。この先も一つひとつ積み重ねて、3勝目に向かって頑張りたい」。優勝直後には、これまでのことを思い出し言葉も詰まらせた。この勝利で初の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英女子オープン)出場の道も開いた。青木にとって、大きな意味を持つ“ツアー2勝目”となった。(文・間宮輝憲)

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