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好調ショットメーカー同士の真っ向勝負 クラブ選択に表れた稲見萌寧の大いなる自信【辻にぃ見聞】

好調ショットメーカー同士の真っ向勝負 クラブ選択に表れた稲見萌寧の大いなる自信【辻にぃ見聞】

配信日時:2021年4月12日 16時00分

熱戦を生んだ2人 素晴らしい技術の応酬だった
熱戦を生んだ2人 素晴らしい技術の応酬だった (撮影:岩本芳弘)
国内女子ツアーの2021年6戦目「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」は小祝さくらとのプレーオフを制した稲見萌寧に軍配が上がった。初日のスタートが大幅に遅れ、連日サスペンデッドとなった54ホールのすえに行われた、ともに21年2勝、勝率5割をかけたマッチレースを、その小祝や上田桃子らを指導する辻村明志コーチが分析する。

最新! 稲見萌寧のドライバースイング【連続写真】

■稲見萌寧のクラブ選択に自信を感じた
2ホールに渡ったプレーオフが行われた18番は、400ヤードと距離は短いもののティイングエリアから約250ヤード先に大きな池があり、攻め一辺倒というわけにはいかないホール。だからといって、手前すぎてもダメと1打目から選手を悩ませてくる。2打目以降も簡単ではなく、3日間の平均スコアは4.4231と2番目の難易度だ。

「2打目はグリーン面の縦幅がなく見え、キャリーを合わすのが非常に難しいホール。また、風は左からのフォローで止めるのは難しい状況。理想的なティショットはラフまで出てもいいので、先端まで行くこと。そうすれば左足上がりになるので、ラフといえどもグリーンで止めやすくなります」(辻村氏)

この状況で小祝は3番ウッドを選択。一方で稲見はドライバーをチョイスした。そして2ホール目に辻村氏が「完璧」という、ティショットをフェアウェイの先のラフ、残り159ヤード地点に置くと、セカンドショットでは左手前8メートルにつけてバーディを奪い、勝負を決めた。こう書くと簡単そうな話に思えてしまうが、稲見はプレーオフ1ホール目に右に曲げてツマ先上がりの難しいラフに行ってしまっている。それでも2ホール目もドライバーを握ったのだ。この攻め方に辻村氏は勢いに乗る21歳の自信を感じた。

「見たところ稲見さんはドライバーを持って7割5分から8割くらいの力で振っていました。3番ウッドなら9割以上の力で振ることになるでしょう。こういったプレッシャーのかかる状況であれば、思い切り振れるクラブを選択した方が打ちやすい。緩まないですからね。ここでドライバーを選択できる気持ちの強さに、自信と勢いを感じましたね」

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