「自ら進んでつつしむこと」が、自粛であり、要請されてするものでは決してない。「自粛要請」という体のいい強制に振り回されてはいけない。できる限り情報を集めて、自分で考えて行動すること。それこそが今、世界中の人々に求められていることなのではないだろうか。
それぞれの判断には正解はない。ただ、今回のことで、プロアスリートたちは、日頃、戦える場があること、応援してくれる人がいることのありがたさを、あらためて強く認識したことだろう。それを、今後にどう生かすか。その舞台を再びどのように整えるのか。
文化の火は、決して消してはならない。それは人としての営みを放棄することなのだから。(文・小川淳子)