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“唯一無二”鈴木愛のパッティング技術、そのメカニズムは? 渋野日向子との共通点も分析【翔太のスタッツ大予想】

“唯一無二”鈴木愛のパッティング技術、そのメカニズムは? 渋野日向子との共通点も分析【翔太のスタッツ大予想】

配信日時:2020年2月6日 12時00分

パット巧者・鈴木愛のグリーン上の秘密は?
パット巧者・鈴木愛のグリーン上の秘密は? (撮影:岩本芳弘)
新シーズンの開幕まで約1か月半。試合がないのは寂しい限りだが、オフのトレーニング情報などから、どんなシーズンになるのかと思いを巡らせる楽しい時期でもある。そこで2019年の数字を参考にしながら、色々なスタッツで注目すべき選手を紹介。昨年初シードを獲得した大西葵の兄で、青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏に今季の女子ツアーの行方を予想してもらった。今回はスタッツを基にパッティング面を分析。

鈴木愛&渋野日向子がパッティングのデモンストレーション【動画】

コーチという立場で、スタッツのなかで最も重要視しているのがパッティングです。平均パット数の上位3人が、そのまま賞金女王を争っていたことをみても、それは感じます。そしてパットといえば鈴木愛さんですが、あのパッティングは彼女にしかできない。最近、鈴木さんのパットをマネして、フォローを一番大きくする人が増えているらしいです。それでパンチが入ってしまうゴルファーが、世の中急増しているんじゃないでしょうか?(笑)

まず鈴木さんのパットの特徴として、ボールが重い。そういえば、以前パター練習を見ていた時に、こんなことがありました。鈴木さんと、別の選手がたまたま練習グリーンの同じような位置からパットを打ったのですが、鈴木さんのボールのほうが出球が遅く、ゆっくりとカップに向かっていきました。その先を別の選手のボールが転がっている状況だったのですが、なぜか途中で鈴木さんのボールが、先を行くボールを追い越していくんです。それにまず驚いたんですけど、そのままカップを越えるのかなと思ったら、鈴木さんのボールが“キュッ”と止まるんです。もう心霊現象なのかなと思いました(笑)。地面から浮いてるの?って思うような動きをしたんです。

なんでこんなに重い球が打てるのか? それはインパクト時にフェースにボールがくっついている時間が長いからではないか、と僕は考えています。別の言い方をするとインパクト時に、すごくボールを押し込めている。鈴木さんはテークバックをとらずに、ボールを打つ練習をずっとやっていたという話も聞きますが、フェースに乗っている感覚をこれでつかみ、すごく大事にしているのではないでしょうか。

そして、この打球は手打ちではでません。しっかりと体のねじりを使ってパッティングしないとダメ。パターの時、ショルダーストロークを意識するとは言っても、結果的に手打ちになる人はすごく多いんです。それはなぜかというと、胸、みぞおちが動いていないから。手ではなく、みぞおち主導で動いてもらうと身体のねじれと重みが出てきます。ここをぜひ皆さんにもマネしてもらいたい。めちゃくちゃ入るパターの打ち方なので、本当はあまり言いたくないくらいです(笑)。これに加えて鈴木さんは、しっかりと毎回芯をとらえているのもすごい点。押し込んで決め打ち。これが鈴木さんのパッティングスタイルだと僕は考えています。

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