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女王レースの“本命”も断言「圧倒されました」 2026年の国内女子ツアー…一体どうなる? 【大西翔太のSHOWTIME・開幕特別編】

青木瀬令奈らを指導する大西翔太コーチが、今季の国内女子ツアーの展望を占う。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2026年3月5日 08時15分

左上から時計回りに神谷そら、佐久間朱莉、岩井明愛、岩井千怜(撮影:米山聡明、福田文平)
左上から時計回りに神谷そら、佐久間朱莉、岩井明愛、岩井千怜(撮影:米山聡明、福田文平)

<ダイキンオーキッドレディス 初日◇5日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>

国内女子ツアーが、今年も沖縄で開幕した。 全37試合の長いレースを制し、年間女王の座につくのは誰になるのか? その展望を青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が占う。開幕戦前のコースや練習場では、その仕上がりぶりに目を奪われる選手も多数いたというが…それは一体?

〈連続写真〉国内最強! 佐久間朱莉のスイングはなぜ曲がらない?

■神谷そらの仕上がり具合に驚愕

昨年は佐久間朱莉が初の女王に輝き、メルセデス・ランキング2位に神谷そら、同3位に河本結という結果になった。この3人は今年の沖縄でも状態の良さが感じられたというが、そのなかで強烈な印象を受けた選手がいるという。

「神谷選手と一緒に練習ラウンドをしたのですが、かなり仕上がっていました。去年よりも飛んでいて、プラス5ヤードくらいは伸びていますね。そのうえ全く曲がらない。圧倒されましたね。女王の本命と言っていいのではないでしょうか」

そう断言するほどだ。フィジカル面もオフの間に鍛え上げてきた様子がうかがえた。「柔軟性がアップしてスイングスピードも上がってます。年間5勝くらい挙げるのではないでしょうか。ぶっちぎりで勝つ試合も出てきそうです」。神谷といえば、2023年(260.82ヤード)に続き、昨年も平均飛距離261.92ヤードでドライビングディスタンス1位に輝いたツアー屈指の飛ばし屋。その武器がレベルアップし、さらに精度も増したとなれば、当然ながら脅威の存在になる。

「飛ばし屋の選手はショートゲームが苦手という印象を持つ方も多いとは思いますが、神谷選手はアプローチ、パターもうまいです。今週、いきなりのスタートダッシュもあるかもしれません」。黄金期突入の予感すらしている。

■“覚悟”がにじむ昨季女王

ただ、2年連続女王を目指す佐久間も同様にいい状態で沖縄入りしているという。特にスイングの仕上がり具合には目を奪われた。

「スイングアークが大きく、低く、長い。こうなるとリズムやテンポが崩れることなく、しっかりと間を作ることができます。緩みもなく、絞れているスイングは、アマチュアのみなさんにもぜひ見本にしてほしい。侍スイングといいますか、武士道という言葉がふさわしい」

昨年12月23日には中学時代から指導を受けてきた師匠の尾崎将司さんが亡くなった。開幕前日に佐久間は「今年も絶対に見ていてくれていると思う。感謝の気持ちを忘れずに、『今年もまた年間女王が取れました』と報告できたら、多分お褒めの言葉をいただけると思う」と想いを明かしたが、その気持ちは十分に見ている者にも伝わってくるという。

「覚悟。背中から“やるぞ”という気持ちが見えます」。心技体を備えた23歳が、研ぎ澄まされた“刀”でライバルたちを一網打尽にする…そんなイメージも湧いてくる。

■復活V、初優勝…今年も群雄割拠の様相に

「頑張って欲しい」とエールを送るのが、昨年、左手首の手術を受け、8カ月ぶりの復帰を果たす小祝さくらだ。ブランクは小さいとは言えないが、コースで練習する姿を見て、“さすが”とうなるしかなかったという。

「試行錯誤しながらだとは思いますが、しっかりクラブも振れていました。8カ月ぶりとは感じさせないスイングです。パター、アプローチを念入りにやっていた様子ですが、普通にやれば優勝争いをしても不思議ではなかったくらい。キャディの新岡隆三郎さんもいいアシストをしてくれるでしょうし、楽しそうにプレーしていたのは印象的でした」

また、今年もツアーを盛り上げるであろう若い力にも注目。ルーキーでは、特に地元・沖縄で開幕戦を迎える吉﨑マーナの名を挙げ、「すぐに活躍すると思います」と太鼓判を押した。QTランク149位からのスタートだが、「レベルが一段、上ですね。限られた試合のなかで結果を残すと思います。見ていてワクワクするゴルフをしてくれますね」と、そんな逆境すら跳ね返す潜在能力を感じ取っている。

また、「間違いなく今季中に初優勝を挙げます」と評したのが23歳の小林光希。こういった若き実力者の一方で、「最長ブランク優勝が見られると思います」と36歳の木戸愛も注目選手のひとりに挙げた。2012年の「サマンサタバサレディース」以来の優勝を手にすると、実に14年ぶりの勝利となる。佐久間同様に、ジャンボ尾崎さんからの指導を受け、昨年は6季ぶりのシード権も獲得。「練習を見ていて覚悟が感じられます」と、強い気持ちで新シーズンに向かう姿を目撃することができた。

■岩井姉妹に感じた“進化”

現在は米国ツアーを主戦場にしているため、スポット参戦にはなるが、コースでは岩井姉妹の“進化”にも驚かされたと話す。妹の千怜にとっては3連覇がかかる試合だが、「千怜選手の連覇ももちろんですが、明愛選手が勝って姉妹で沖縄制覇もありえます」と言うほど。では、どこに昨年との違いを感じ取ったのか? そのキーワードとして「インパクトの分厚さ」を挙げる。

「2人ともビジネスゾーン、いわゆる4時から8時と言われる部分の動きが素晴らしく、ボールを押し込み、かつしっかりと運んでいます。当たりが分厚い。外国人のキャディと英語で話す姿もそうですが、米国ツアーでたくましさが増していますね」

今週のコースについては「グリーンが速くて、11フィート以上出ると思いますが、それ以上に感じたのがサイドスピンが入りやすい」と分析する。この“サイドスピン”が、「少し右につかまる、あるいは左に開いただけで、通常の倍以上、左右にズレます」という結果につながると話す。元々、目が強いコーライグリーンだが、例年にも増す難度を感じている。

そこで重要になるのが、「パターの芯を外してはいけない」という部分。「初速が大事になるので、それが出るようにインサートの硬いパターが合うと思います」という具体策も語る。さらにアプローチも、思った以上にボールが走るため、「落としどころを手前にすることが大事です」という点も指摘する。

今年を占うと言っても過言ではない開幕戦。沖縄で長いシーズンへの勢いをつけるのは、女王候補と言われる実力者か? それとも若き力か? はたまたベテランか? 手に汗握る4日間になることは間違いなさそうだ。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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