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「すごく幸せな一日」河本力が松山英樹のプレーに刺激 再来週から米QT挑戦

河本力が憧れの松山英樹から刺激。再来週の米QT2次予選へ弾みをつけた。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2025年11月23日 18時28分

河本力が自身国内最終戦を2位フィニッシュ。米QTへ弾みをつけた
河本力が自身国内最終戦を2位フィニッシュ。米QTへ弾みをつけた (撮影:米山聡明)

<ダンロップフェニックス 最終日◇23日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7117ヤード・パー70>

12月の米ツアー予選会に2次から挑戦する河本力は4バーディ・1ボギーの「67」で回り、自身の今季国内最終戦をトータル8アンダーの2位タイで終えた。来週前半は現地の芝に対応できるようクラブを調整し、週末に渡米予定。最終日に同組でプレーした松山英樹のプレーを刺激に、海外挑戦の足掛かりを築く。

【写真】最後は松山英樹とがっちり握手

今大会は淡々とやることが河本のテーマだった。先週は得意の御殿場で予選落ち。「かなりへこんで、やる気も落ちていたんですけど、姉(河本結)から『やる気はなくてもいいから、目の前のことを淡々とやれ』と言われて、そこだけを意識していました」。

一転して苦手のフェニックスだったが、冷静なマネジメントで攻略。「頑張ったご褒美なのか最終日に松山さんと回ることができて、すごく幸せな一日だったと思います。ボクたちは松山さんに憧れてきた世代。『憧れるのをやめましょう』って言葉がありましたけど、今でも憧れたままゴルフをしているので」。アイアンショットの音に聞き入り、グリーン周りのアプローチには感動すら覚えた。

同じ愛媛県出身ということもあり、これまでにも松山とは何度か話をする機会があった。「海外メジャーで会った時とかは話しかけてくれますし、きょうもいっぱい喋ってくれました。レストランとかでは松山さんから話しかけてくれるけど、メジャーの朝とかはとても話しかけられる雰囲気ではないですね」。勝負師としての顔を見てきたからこそ、憧れの存在は憧れのままなのだろう。

河本といえば規格外の飛距離が大きな魅力。多くの選手が苦戦した512ヤードの4番パー4も「2打目はたしか170ヤードちょっと。8Iか、9Iかで迷って、8Iで打ちました」。それだけ飛ばしていながらも「今週はしっかり振れるホールがひとつもないと思うので、とりあえず幅に打つことを意識していました」。これでまだ余力があるのだから恐ろしい。

来週はしっかり準備に充てて、再来週は米ツアーの2次予選会。通過すれば、その翌週に最終予選会が待っている。「状態としてはだいぶ整っているんですけど、予選会のコースは初めてなので、さまざまな芝に対応できるようにウェッジを何本か打てる状態にして持っていきたいと思っています」。

今季の平田憲聖のように下部のコーン・フェリーツアーからでも上を目指すつもり。広いアメリカで飛距離という武器を発揮するためにも、まずはその舞台に立つための資格をつかみに行く。(文・田中宏治)

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